ギターを弾く上で知っておくとお得な楽典その60。
今回は”アプローチノート”という考え方について。
”アプローチノート”というのは、あるメロディーやフレーズのターゲットとなる音程を直接弾くのではなく、近接する音からアプローチする手法です。
近接する音程を経て目的の音へと繋がる様な装飾的な音程を入れ込む手法/その解釈であります。
基本的にターゲットとなる音程は強迫上にある和音の構成音になりますが、そこへ繋がるアプローチノートは調性に含まれる音である必要は無く、和音と協和している必要もありません。
したがって、クロマチックな動きやクロマチックが連続するような使い方もされます。
あくまでターゲット音程に対するアプローチですので、短い音符で表現される事が普通です。
アプローチが嫌に長ければ当然、何がしたいのかわからなくなりますし、ターゲット音程がぼやけてしまいますので効果的ではありません。
和音と協和する必要もなく、モード/スケール上の音である必要もない。
これをギターフレーズに当てはめて考えれば、フレーズの起伏・動き・味わいを出すために、自由な音程を入れ込んで良いという捉え方にも繋がります。
バッキングパートでアプローチノートの入れ過ぎは、アンサンブル全体からすると邪魔になってしまうかもしれません。
ですが、ごく短い音価のアプローチノートであれば、味わいあるギターフレーズとなる場合もあと思います。
もちろん、ソロパートやメロディが切れる瞬間であれば、さらに大胆な味付けを行う事も可能です。
スケールやダイアトニックコードなど、音楽的な知識を取り入れれば取り入れる程、ある意味”こうあるべき”というルールや手法に縛られてしまうものかもしれません。
しかし、こうしたアプローチノートという考え方も知っておけば、無駄にお決まりのフレーズ/アプローチになってしまうのを避ける事も可能かと思います。
私としましては、音楽もギターフレーズも基本的に自由だと思います。
弾いてみてあまりにおかしく感じたのならば、また変えてみれば良いだけなのですから。
- 関連記事
-
スポンサーサイト