1990年代に登場して以来、我が国でも高級ブティックペダルブランドとして有名になった「Fulltone」。
そんなFulltoneブランドを代表する歪み系ペダル「Full-Drive」に新たなナンバリングモデルが登場しました。
Fulltone「Full Drive 3」です。
最初のFull Driveが制作されたのが1993年という話なので、実にシリーズ20周年を迎えるモデルとなります。
今回の新型は、シンプルなブラックカラーボディ。
合わせて、特別カラーの20th Anniversary Editionも制作されるそうです。(こちらは5000台限定)
さて、気になるのは、前作、メタリックブルーカラーが印象的な「Full Drive 2」と一体何が変わったのかという点です。
Fulltone / FULL DRIVE 2 MOSFET オーバードライブ 前作、Full Drive 2の特徴として、ヴィンテージモードとフラットミッドモードという中域のキャラクターを変化させるモードコントロールが搭載されていました。
それに加えて、StandardとMosfetという二種類のクリッピングモードの切り替えで、実に多彩なオーバードライブサウンドを表現可能でした。
新型、Full Drive 3では、この二つの音色コントロールスイッチが一つにまとめられ、90’sとWIDE ASYMという二種類のトーンコントロール/モードへと変更されています。
90’sモードは、Full Drive 2から受け継がれた豊かなミッドレンジを特徴とするモード。
WIDE ASYMモードは、非対称クリップによる甘い音色。
丁度、Full Drive 2の美味しい所を受け継いだ形になっているようです。
前作の二つのミニスイッチが一つにまとめられた事で空くこととなったもう一つのミニスイッチは、新型ではORDERスイッチになっています。
これは、On/Off可能なブースト回路をどの位置に挟むかの選択機能です。
オーバードライブ回路の前段にブーストを挟む形、Boost→ODとすれば、インプットレベルブーストとして機能しますし、後段(OD→Boost)にセットすれば、オーバードライブ回路を通った音色のボリュームブーストとして働きます。
新型では、ブースト回路を持つオーバードライブペダルとして、その活用範囲をより広げる機能を搭載してきた形という事ですね。
更に新型に加えられた機能がもう一つ。
前作Fulltone 2のブーストインジケーターがあった部分に搭載されたDYNAMICSコントロール。
ブースター回路部分に作用するこの機能は、ゲルマニウムダイオードを使ったリミッター回路。
フルレンジからローファイサウンドまでの幅広いレンジをカバーする、好みのアタック感を得る為の機能となっています。
創業者自らが大のヴィンテージ機材マニアであると噂のFulltone新作。
代表機種Full Driveの名をつけられた新型という事で注目されている方も多い事でしょう。
生まれては消える事の多いブティック系ブランドの中で、20年の伝統を持つシリーズ「Full Drive」。それ自体が、製品品質の保証であるというのは言い過ぎでしょうか?。
限定モデル】 Fulltone / Full Drive III 20th Anniversary Edition
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