以前の
記事。数ある入門者向けギターの中で、テレキャスタータイプに的を絞り、各社どんなギターを発売しているのかを書きました。
今回は、レスポールが好きなんだという方の為に、現在、どんな入門用廉価レスポールタイプのギターが販売されているのかをまとめてみました。
入門用とは言え、ストラトキャスターなどに比べ、レスポールタイプのギターは構造的な問題や部品の関係で比較的売価が高いと言えます。
其の中でも概ね20,000円以内のモデルに絞り調べてみました。
一口にレスポールと言っても、スタンダードやカスタム、ジュニアやスタジオなど様々なモデルがありますが、どれか一つに絞ってしまうと選択の幅が狭まってしまいます。
したがって今回は、ざっくりレスポールシェイプのギターという基準で調べて行こうと思います。
前回のテレキャスターの記事同様。安価なギターは、仕様変更が頻繁に行われる傾向があります。
製造時期によって細かい変更や価格の推移があると思われますので、本体価格は凡その目安とお考え下さい。
先ずはやっぱり廉価ギターと言うとサウンドハウス手がけるブランド、PLAYTECH。
レスポールタイプの品揃えが一番豊富です。
最も安価なモデルは9,800円のLP400。(ハイフンなしの型番、LP400≠LP-400)
ネックはボルトオンタイプのデタッチャブル。
ボディ材はホワイトウッド。
この価格で、見た目はもうレスポール。
パッと見だけで選ぶならば、一番割安感がありますね。
LPと400の間にハイフンの入ったLP-400というレスポールタイプのギターもあります。

価格は少し上がって12,800円。
フレイムメイプル/マホガニーボディとマホガニーセットネック仕様になります。
この価格で良くぞまぁ・・・と思う位、しっかりとレスポールライクに仕上がっております。
他にも、以前に
廉価ギター新製品としてご紹介したAXL GUITARSブランドもサウンドハウスから販売されています。

経年変化によるダメージを再現した、レリック加工のレスポールタイプのギターです。
ソリッドマホガニーボディにマホガニーセットネック。
ボリューム・トーンコントロールの配置が若干独特ですが、細かい点は抜きにしましょう。
価格は13,800円。以前PLAYTECHブランドとして販売されていたヘッドロゴ違いの同様モデルPLAYTECH AL820は11,800円と少しお得です。
AXL GUITARブランドからは、P-90タイプシングルコイル一発のレスポールジュニアタイプのギターも販売されています。
続いて、Gibson傘下のEpiphoneブランド。
廉価レスポールの中でもっとも標準的な仕様のLimited SpecialⅡ。価格は12,000円。

Epiphone / Limited Les Paul Special 2
マホガニーボディにボルトオンジョイントされたマホガニーネック仕様。
”Limited”と付かないSpecialⅡモデルの方はボディ材が表記されていなかったりするので、仕様が違うのかもしれませんね。
シンプルなコントロールにチューンオーマチックブリッジという構成は王道と言えます。
トラスロッドカバーに刻まれた「Les Paul」の文字は、本機がレスポールモデルであり、レスポール”タイプ”ではない事の証明です。
こちらは、P-90タイプシングルコイル搭載のSpecialⅠ。売価9,800円。

Epiphone / Limited Edition Les Paul Special I P-90
マホガニーボディにボルトオンジョイントされたマホガニーネック仕様。
バータイプのブリッジですが、段階的なブリッジ駒が刻まれたタイプのブリッジ搭載で、完全なるバータイプブリッジよりもオクターブチューニングが合わせ易くなっています。
シングルコイル派の方、シンプルなギターが好きな方には良いと思います。
もう少し贅沢な所では、LP-100。こちらは少し価格が上がって19,800円。

Epiphone / LP-100
マホガニーボディにボルトオンジョイントされたマホガニーネック仕様は同様。
見た目はほぼレスポールのそれですが、レスポールの特徴でもあるボディやネックのバインディング装飾は残念ながらこのLP-100には有りません。
薄めのボディで取り回しの良い実戦向きレスポールモデルです。
続いては、Washburn WIN14。売価9,800円。

Washburn / WIN14
レスポールシェイプと言うよりも、Gretschっぽいシェイプに見えますが細かい事は抜きにしましょう。
バスウッドボディにメイプルネックをボルトオンジョイントというよくあるタイプの構造です。
ボルトオンジョイント部分を薄く加工し、ハイフレットが弾きやすくなっているのも好印象です。
チューンオーマチックブリッジに基本的なコントロール系。
価格から考えると十分な装備と言えると思います。
少し豪華に見えるヘッドロゴ/装飾が印象的なギターですね。
続いては、Gibsonプロデュースの廉価ブランドMaestroのレスポールスタンダード。売価14,800円。

Maestro by Gibson / Les Paul Standard
しっかりカーブドトップのボディで見た目は間違いなくレスポール。
カラーバリエーションも増え、選択の幅も広がりました。
しかし、ネックはボルトオンジョイントであり、ボディ材・ネック材共に発表がありません。
レスポールスタンダードを名乗る以上、ポジションマークにも拘って頂きたかった感じもします。
トラスロッドカバーのby Gibsonに惹かれた方は買いでしょう。
続いてはARIAproで有名な荒井貿易手がけるブランド、Blitz BLP-SPL。売価14,800円。

ナトーボディにナトーネック。接合はしっかりセットネックです。
P-90タイプシングルコイル×2にチューンオーマチックブリッジとしっかりした構造が印象的なレスポールスペシャルタイプのギターです。
こうしたラインナップを押さえてくる辺り、流石荒井貿易と感じます。
Blitzブランドでは、実売価格17,000円~辺りの価格帯で、レスポールスタンダードやカスタムタイプのギターも製造されています。

レスポールカスタムタイプのBLP-CSTは、ナトーボディとナトーセットネック仕様で、ゴールドパーツやバインディング、ポジションマークやヘッド装飾等、この価格帯としてはかなり豪華な仕様です。
続いて、楽天市場などで見かけるブランドElioth L305。売価17,900円。

フレイムメイプルトップ/マホガニーボディとマホガニーセットネックと本物仕様。
この価格としては優秀と話題にもなり、品切れになっている場合も多い事から人気である事が窺えます。
若干、ボディシェイプにクセがある気がします。
同じく通販系?ブランドRDRのレスポールタイプ。セット販売のみで14,800円。

アンプまで付いてのこの価格ですから、破格と言えるのかもしれませんが、仕様其の他については一切表記がありません。
材はもちろんネックジョイント方式まで不明です。
最後にPhotogenic、MAISON系。価格は16,000~17,000円程度。


ボディ材はソリッドウッドとだけ表記。ネックはナトー材。セットネック方式です。
カラーバリエーションが豊富というのが売りでしょうかね?。
こうして見ると、同じレスポールタイプと言えども様々な仕様や価格があるものだなと驚かされます。
ざっと見てみた中では、やはりPLAYTECHブランドのお買い得感が際立っていますね。
後はやはり、Gibson傘下であるEpiphonや歴史ある荒井貿易の手がけるBlitz等が魅力的に見えます。
やっぱりセットネックじゃなきゃ・・・なんて拘りが在るかとも思いますが、私でしたらボルトオンでも軽いレスポールジュニアタイプを選ぶかもしれません。
重いギターは歳をとるとキツイです。
手軽に遊べるレスポールタイプをとお考えの方がいらっしゃいましたら、参考にして頂ければ幸いです。

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