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50代。妻子持ちの普通のおっさんによる、趣味のエレキギターblogです。


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変則チューニング5

 レギュラーチューニングとは違う変則的なチューニングのご紹介。

 今回の変則チューニングは、ギターの開放弦の響きを積極的に取り入れたようなチューニング法2種類です。

 今までご紹介しました変則チューニングよりもかなりバランスを崩したチューニング法なので、弦のゲージ変更が必須となります。


 先ずは異弦同音チューニングとでも言いましょうか、2オクターブにわたって同じ音が鳴るチューニング法です。   
TriD


 大胆にも全弦Dに合わせる方法です。

 当然、弦のテンションに問題が発生してしまうので、張る弦に工夫が必要です。

 一弦と二弦は、一弦用の.009。

 三弦と四弦は、四弦用の.024。

 五弦と六弦は、六弦用の.042。

 このようにそれぞれの弦のゲージを変更します。


 張るゲージ自体を変える必要があるので、とっつき難いチューニング法ではありますが、その響きは独特で使い方によっては非常に面白い効果を得られます。

 具体的な演奏法としては、同一フレット上をセーハすればオクターブ違いの同一音がなるわけですから、より音域の広いオクターブ奏法のような使い方や、一弦・二弦でフレーズを弾きながら低音源をベースのように弾く/掻き鳴らすといった方法です。


 この例ではD音に合わせていますが、別にEでもCでも構いません。

 しかし、其の場合はまたゲージを調整してやる必要があります。


 幾らなんでも開放が単一音ばかりでは・・・と言う場合には五度コードの関係にチューニングする方法もあります。

PowerE2.jpg


 アメリカのグランジロックバンド、サウンドガーデンが利用していた事でも有名なパワーコードチューニングです。

 五弦・六弦のE音に対して残りの弦が完全五度上と其のオクターブ上のB音に調律されています。

 開放弦を鳴らしてやれば、自然と五度コードになるという仕掛けです。

 これもまた、張る弦に工夫が必要になります。

 一弦と二弦は、二弦用の.011。

 三弦と四弦は、五弦用の.032。

 五弦と六弦は、六弦用の.042。

 といった具合の構成にするとテンションは安定するかと思います。


 こちらのチューニング法は、同一フレットをセーハしてやれば五度コードが鳴るという事なので、ドロップチューニングよりも音域の広い五度コードが簡単な押弦で演奏可能と言う特徴があります。

 とやかく言うよりも「ワイルドに掻き鳴らす」といった使い方が効果的かもしれません。


 上記のケースでは、六弦からE・E・B・B・B・Bという配置になっていますが、要は各弦が五度コードの構成音になっていれば構わないわけですから、E・E・B・B・E・Eなど色々なパターンでの変則チューニングも可能です。

 そうするとまた弦のゲージの工夫は必要になりますが、若干違う響きにもなり、また少し違った面白い効果が期待出来ます。


 どちらの場合も、ここまで変則的になってしまえばギター自体のセッティングを見直す必要も出てくるでしょう。

 気が向いたらパッと試してみるというのは難しいかもしれません。

 ですが、曲のイメージや方向性に躓いた時などに試してみると、意外と面白い結果を生み出す結果になるかもしれません。

Gibson Memphis ギブソン 2015年モデル ES-335 Plain Top 2015 Model Sunset Burst セミアコギター



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変則チューニング4

 レギュラーチューニングとは違う変則的なチューニングのご紹介。

 今回はLed Zeppelinの名曲「カシミール」でも使われ、変則チューニングの中でも有名なチューニング法と言える「Dモーダルチューニング」です。

 先ずは、レギュラーチューニングからDモーダルチューニングへの移行方法から。

DModal.jpg

 この開放弦の各音を六弦から読んで、ダドガド(DADGAD)チューニングと呼ばれる事もあります。

 前回取り上げたオープンDチューニングと良く似ていますが、Dモーダルチューニングでは三弦の調律がレギュラーチューニングと同じGのままです。

 まさにDモーダルチューニングの肝は、この三弦開放のG音にあります。


 開放弦の和音構成を見ていくと、ルートであるD音と完全五度上であるA音。それに加え完全四度上のG音が鳴る事になります。

 開放弦を鳴らすとDsus4(四度係留)の和音になっていると言うわけです。

 sus4と言う和音は、和音の調性を決定付ける三度音程の代わりに完全四度が加えられたコードですので、メジャーでもマイナーでも無い独特の響きがあります。

 この為、Dモーダルチューニングは、特有の民族音楽的な雰囲気を醸し出します。


 名曲「カシミール」でもそういった雰囲気を存分に感じ取る事が出来るのではないでしょうか。

 「カシミール」は少々変わった作られ方をしていて、ジミー・ペイジがDモーダルチューニングのギターで気になるフレーズを録音し、それを組み合わせる事によって作られたそうです。

 ミニマルミュージック的なアプローチの仕方と言えるかもしれません。

 こうして出来上がった曲は、Dモーダルチューニングの独特な雰囲気と単調ともいえるコード進行、時に劇的に変化する構成で、実に壮大な雰囲気を持ったものとなっています。


 では、Dモーダルチューニングを実際どんな風に使っているかを「カシミール」に出てくるコードで確認してみましょう。

KashmirC.jpg

 イントロの印象的なリフ部分は、3~5弦のフレーズなのでレギュラーチューニングと変わりません。

 その後の曲展開部分で上記コードが出てきます。

 開放弦を上手く使い、独特な響きとコードに表情をつけているのが分かります


 六弦のルート音D、四弦の完全五度上のAは同じまま、三弦と一弦の音程変化でコードの性質を変化させています。

 右から二番目のD(-3)は、三度省略の意(Omit3rd)です。厳密には和音と言いがたいのですが、ロックギターではよく見かける5度コード(パワーコード)といった解釈です。


 変則チューニングの意義として、コードフォームの簡略化や押弦のし易さというものもありますが、開放弦の活用と響きの変化という目的もあります。

 開放弦を交えた独特な響きのコードを模索していくと、Dモーダルチューニングの面白さを更に発見出来るかもしれません。




Roger Mayer / CLASSIC FUZZ




石橋楽器店

変則チューニング3

 ここまで、ドロップDチューニングとオープンGチューニングという二つの変則チューニングを見てきましたが、今回は、その両方の良い所を併せ持ったような「オープンDチューニング」を取り上げてみようと思います。

 先ずは、レギュラーチューニングからオープンDチューニングへの調律の仕方。

OpenD.jpg

 一・二・六弦をそれぞれ1音下げ、三弦を半音下げてF♯に、四弦・五弦はレギュラーチューニングそのままです。

 五弦と六弦だけを見れば、ドロップDチューニングと同様の音程。

 ドロップDチューニングの高音弦の調律を変化させたものだと考えられます。


 オープンチューニングですから、開放弦はDメジャーコードの構成音(ルート D・3rd F♯・5th A)になっていますので、何も押さえない状態で弾けばDメジャーコードが鳴る事になります。


 メジャーコードの押弦が楽になるという点はオープンGチューニングと同様です。

FM.jpg

 左は、レギュラーチューニングされたギターでFメジャーコード弾く際の押さえ方。

 右側は、オープンDチューニングされたギターでのFメジャーコードの押さえ方です。

 双方は、同音程のFメジャーコードです。


 同一フレットをセーハしてやればメジャーコードが鳴る、と言う点はオープンGチューニングと同じですが、オープンDチューニングの場合は、ドロップDチューニングと同じく「六弦を1音下げた状態なので」より重低音な響きが得られるのが特徴です。


 ドロップDチューニングもそうなのですが、ダウンチューニングを施すと一つの問題が生じてきます。

 音程を下げると言う事は、弦のテンションが必然的に下がってしまうと言うことです。

 ルーズな響きとして良しとするケースもあるでしょうが、あまりに弦のテンションが低い状態のギターは「弾き難い」という事態を招きます。

 六本の弦全体で、あまりにテンションの違う弦が混じっているような状態も同様の弾き難さの原因になります。

 ですから、極端な変則チューニングの場合には、弦のゲージの工夫も必要になってきます。


 オープンDチューニングの場合ですと、高音弦はまだ目を瞑れても、低音弦のテンションの低さは弾き難いと感じるのではないでしょうか。

 こうした場合には、六弦のみヘビーボトムゲージに弦を張り替える等の工夫が必要です。

 全体のゲージを1ランクアップさせても構いませんが、四弦と五弦はレギュラーチューニングと変わりませんのでテンションは上がり、該当弦の押弦が辛いという事になるかもしれません。

 テンションが上がったら上がったで「押弦のパワーアップに繋がる」と割り切って、1ランク上のゲージを使ってしまっても良いと思います。 


 最後に、オープンDチューニングで比較的簡単に押さえられるコードの例を挙げておきます。

TAB50.jpg

 オープンGチューニング同様、工夫次第で開放弦を交えたオンコードなど独特の響きを楽しめると思います。

 低音弦はドロップDチューニング同様に使えますので、迫力のある低音リフやスピーディーな五度コードなども同時に使えるのが面白いところだと思います。

Zippo(ジッポー):Fender Guitar/28959




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