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50代。妻子持ちの普通のおっさんによる、趣味のエレキギターblogです。


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ギタリストのお勉強110

 ギターを弾く上で知っておくとお得な楽典その110。


 今回は、上行と下行で音程の変わるスケールです。


TAB526.jpg

 上行と下行で音程が変わるスケールと言うと、旋律短音階(メロディックマイナー)が思い浮かぶかと思います。

 和声上必要な導音を求めて第七音を半音上げた和声短音階(ハーモニックマイナー)に対し、それでは第六音との間に音程差が開きすぎてしまうという事で、第六音も半音上げたのが旋律単音階でありますが、下行する際には自然短音階(ナチュラルマイナー)に戻るという少し変わった音階です。

 しかしこれは、和声中心のクラシックにおける考え方でありまして、メロディと伴奏という形のロックやポピュラー音楽においてはほぼ使われません。

 下行する際にも第六、第七音を半音上げたまま。(こうすると旋律の途中に少しメジャー感が出てしまいます)

 クラシックの考え方を取り入れた上で伴奏を作る事は可能ですが、上行と下行でダイアトニックコードが変化してしまうのは少々不都合があるという事です。
 

 さて、少々特殊と思えるこうした上行と下行で音程が変わるスケールなのですが、実は我が国古来の五音音階にも存在しています。


TAB527.jpg

 「陽旋法」・「陰旋法」(いわばメジャーとマイナー)と呼ばれているこれらは、上行と下行で音程の変化するスケールです。

 (音程差が分かりやすい様にA音を基準に図表しています)


 こちらの陰旋法では、上行する際には、”A、B♭、D、E、G、A”という音階ですが、下行する際には”A、F、E、D、B♭、A”という音階に変わります。

 上行と下行では、G→Fへと全音分の変化を伴う音階であります。

 実際に弾いてみて頂くと、この全音分の違いが面白い差となって現れるのが良くお分かり頂ける事でしょう。


 しかしながら、上行の音階を維持し、そのまま下行もする音階もあります。

 その場合、「都節」と呼ばれる音階になります。


 日本の古典音楽でも、クラシックと同じように和声的な考え方で音楽を作っていたのかもしれませんが、それだけにこうした音階の中の一音の違いに拘るスケールが産み出されたのでしょう。

 歴史に残っていない、素晴らしい音楽家が古くから日本にも沢山居たのだろうと想像すると、こうした少し変わった音階の持つ、味わい深さが感じられる様に思えます。


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ギタリストのお勉強109

 ギターを弾く上で知っておくとお得な楽典その109。


 今回は、コード進行などを考える際に役立つ”反復進行”についてです。


 まずこの”反復進行”とはどういうものかというと、あるひと固まりの和音進行(や伴奏/旋律)を一定の音程変化を経て繰り返されている状態の事を言います。


 ちなみに、ドイツ語では「ゼクエンツ」などと呼ばれたりします。


 とは言え、言葉にしてもただ難しいだけなので、簡単な例を見ていきましょう。


TAB520.jpg

 キーはハ長調。

 Amから始まり、Dm、G、Cへと変化する、俗にいうII-V(ツーファイブ)を含んだ非常に良く有るコード進行であります。


 ダイアトニックコードにおける”VI(Am)”は、機能的に見るとサブドミナントもしくはトニックの代理。
 
 そこから、サブドミナントとしての機能を持つ”II(Dm)”へと移行し、ドミナントコード”V(G)”へ。

 そして最後にトニックコードである”I(C)”へ移行と、機能的に見て文句のつけようがないコード進行であると思います。


 しかし、これこそが、今回とりあげます”反復進行”なのです。


TAB521.jpg

 まず、このコード進行を一小節目と二小節に分割して考えてみましょう。

 最初の一小節目は”VI → II”という変化。

 続く二小節目は”V → I”という変化になっています。


 つまり、全体を二つに分割してみると、一小節目のコード進行を2度下行させた形が繰り返されていると解釈出来る訳です。

 故に”反復進行”と呼ばれる形であります。


TAB522.jpg

 反復される回数は、1回と決まっている訳ではありません。

 上記の場合には2度上行を2回繰り返した形です。


 さらに、上行、下行、この2度という変化についても縛りがある訳ではありません。

 3度変化でも4度変化でも、少々特殊な循環する形でも、一定の変化を持った繰り返しが行われれば”反復進行”と言えます。


 これら”反復進行”は、クラシックからポップ・ロック、ゲームミュージックまで、多くの楽曲に取り入れられている進行形態です。

 この一定の変化が繰り返されるというのがポイントで、聞く者にドラマチックな展開だと印象付けられるのだと思います。


 最初に少し触れましたが、コード進行のみならず、単音フレーズの伴奏やメロディに対してもその効果を発揮します。

 意図せず曲が単調になってしまったと感じた場合には、こんな”反復進行”という考え方を作曲に取り入れてみると良いかもしれません。


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ギタリストのお勉強108

 ギターを弾く上で知っておくとお得な楽典その108。


 今回は、以前取り上げた事のある、世界の音階。


TAB327.jpg

 その中でもフラメンコでよく使われ、アラビア音楽やエジプト音楽と似た雰囲気を持つ特徴的なスケール、スパニッシュ(スパニッシュ・フリジアン)スケールです。


 前回このスケールを取り上げた際には、ざっと説明しただけでしたので、あまり良く分からなかったという方もいらっしゃったかと思います。

 そこで、再度このユニークなスケールを取り上げてみた訳ですが、そもそも何故このスケールに”フリジアン”という教会旋法における旋法名がついているのか?


 スパニッシュスケール一番の特徴であるのは、第2音(C♯/D♭)からの第3音(E)への変化でありますが、仮にこの3音を半音下げたとすると、主音からの音程関係は半、全、全、半、全、全、全。

 その状態から、主音を”C”ではなく、”E”とした形に変換してみると・・・


TAB515.jpg

 この通り、E音から始まるメジャースケール。

 教会旋法で言うところのフリジアンスケールになるという訳です。


 こうした部分から、スパニッシュスケールはフリジアンに似ているスケールという事でスパニッシュ”フリジアン”などと呼ばれております。


TAB513.jpg

 そして、問題のスパニッシュスケール。

 Eフリジアンと第3音が半音違うだけのスケールにも関わらず、その印象変化は多大なるものです。


 Eフリジアンと言っても、音程関係はCメジャースケールと全く同じ。

 スケール開始位置が異なるだけの音階でありますが、スパニッシュスケールの場合それとはまったく違って聞こえるのが不思議です。


TAB514.jpg

 ここにダイアトニックコードの考え方を適用してみますと、当然メジャースケールとは異なる和音が出現します。

 スパニッシュスケールのキーポイントである”G♯”が含まれる和音は、それぞれ”E”、”G♯dim”、”Caug”。

 通常、Cメジャースケールで登場する”Em”が”E”へと変化しているのも面白いです。


 さて。

 一番最初に見た根音Cのスパニッシュスケールを見ると、非常にややこしい音階に映るものですが、”Eフリジアンスケールの第3音が半音上がった形”と捉えるとどうでしょう?

 なじみのあるCメジャースケールをEからスタートして、その3番目だけが半音上がっているスケール。

 見た目にも非常に簡単です。


 それでいて、そこから紡ぎだされる音楽のインパクトは非常に強いものです。


 現代は、DAW環境などで簡単に色々試せる時代ですので、ちょっと変わった作品が作ってみたいという場合にこのスパニッシュスケールを取り入れてみると面白いと思います。

 Eフリジアンを基本に考えると、楽譜を見ながらでも簡単に扱えるスケールなのではないかと思います。


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