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 四十代。妻子持ちの普通のおっさんによる、趣味のエレキギターblogです。


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ギタリストのお勉強85

 ギターを弾く上で知っておくとお得な楽典その85。


 前回に引き続き、音階上のダイアトニックコードとして現れる”4和音”についての一考察。

 今回は6(シックス)コードです。


c61.jpg

 おさらいしておきますと、シックスコードはメジャートライアドに長6度が付加された形の4和音です。

 仮にCをルートとするC6ならば、その構成音はC、E、G、Aとなります。


 さて、前回やってみたのと同じように、このC6からルート音を省いてみますが…


c62.jpg

 残るのはE、G、Aの3音。

 メジャー/マイナー各4和音の時の様に残った3音だけではコードとして成立しません。


 以前、シックスコードの構成音だけを見れば(転回すると)m7コードになるという話をしました。

 なので、無理に残った3音を転回してみますが、出来上がるのはAをルートとしたm7の3度が無い形。

 コードの性質を決定づける3度が存在しないという事でやはり和音としては不備がある形にしかなりません。


 つまりこれはどういう事かと申しますと、シックスコードは省略が出来ないという事であります。

 仮に、C6の5度音程であるG音を省略してしまうと、残る構成音はC、E、A。

 これは転回すれば即ちAmです。


c63.jpg

 従いまして、mやm7となるべく区別が付くよう演奏しようとする訳ですが、これがギターではなかなか難しいです。

 ルートを低音に、シックスコードらしさを出す為にA音を目立ちやすい高音へ持っていこうとすると、なかなか厳しいコードフォームが求められます。

 ルートを低音で鳴らす事を諦めて、1~4弦5フレットのセーハという形に省略も可能なのですが、そうすると一気にマイナー感が出てしまいます。

 元々構成音が同じなのですから当たり前と言えば当たり前。

 この様に(メジャー)シックスコードとは非常に微妙な4和音なのです。


 その聞こえ方の違いに拘りなるべくシックスコードとして扱うか、それともm7の異名同和音として扱うか。

 扱いの難しい4和音であります。


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ギタリストのお勉強84

 ギターを弾く上で知っておくとお得な楽典その84。


 今回は音階上のダイアトニックコードとして現れる”4和音”についての一考察です。


 以前、似通った響きの和音だと言う事を確認する為に、4和音のルートを省いた形を考えてみたことがありますが、今回はその似通った和音という点を少し見方を変えて考えてみたいと思います。

 例によって分かり易く、ハ長調を例に話を進めてみたいと思います。


c41.jpg

 ハ長調の主音”C”を根音とする4和音のダイアトニックコードはCM7。

 ご存じ、転回するとCとBという半音違いの音程が含まれるという少し変わった和音であります。


 ここで、仮にルート音のCを省いたとしますと、残るのはE音を根音としたEm。


 こうして考えますと、Cを根音としたメジャートライアドとEから始まるマイナートライアドが絡み合って構成されている和音だというのが分かります。


c42.jpg

 同じようにハ長調ダイアトニックコードでメジャーセブンスが出来上がる根音はF。


 こちらも根音を省いて考えると、残るのはAmとマイナートライアドだと言う事が確認出来ます。


c43.jpg

 残るメジャーコードは、Gを根音としたG7。


 こちらの場合、根音を省くと残るのはBm-5と少々特殊なトライアドが残るのが分かります。

 こうして見ましてもGを根音とする4和音は、ハ長調ダイアトニックコードの中でドミナントモーションを起こす唯一特殊な和音であると言う事が改めて感じられると思います。


c44.jpg

 では、他のマイナー系4和音はどうなるかと言いますと、それぞれのm7コードのルートを省くと残るのは決まってメジャートライアドになっています。


 とにかく4和音というのは響きが難しいと思っている方も結構いらっしゃると思うのですが、こうして考えますとメジャートライアドとマイナートライアドが一つのコード内に混在しているというのが分かりますから、(響きが)難しいと感じるのもごく普通の感覚なのかもしれません。


 また、4和音の性質を決めるのは3度と7度という考え方に基づけば、ルート+3度+7度の5度を省いた形が効果的だというのも頷けるかと思います。

 (4和音から5度を省いた形からさらにルートを省くと残るのはメジャーもマイナーも無い5度コードになります※注。よって5度抜きの4和音は雰囲気を残しつつもすっきりとした響きに聞こえるはずです。)

 ※ ドミナントセブンス(ハ長調=G7)は5度ではなく♭5になります。


c45.jpg

 さて、ちなみに。

 最後に残ったBをルートとする4和音。Bm7-5から同じようにルートを省くと残るのはDm。

 マイナー系+マイナー系というやはり最後まで仲間はずれな感じのする和音であります。


 長調のダイアトニックコードの中でも特に変わった存在であるというのは、こうして見ても同じであります。


ギター・マガジン 2020年4月号



ギタリストのお勉強83

 ギターを弾く上で知っておくとお得な楽典その83。


 今回は少し特殊な音楽・リズム概念、”ポリリズム”についてです。




 ”ポリリズム”と聞いて、日本の女性アーティスト「Perfume」の楽曲を思い浮かべる方も多いかと思われますが、まさにあの曲こそ今回話題とする”ポリリズム”であります。


 ”ポリリズム”とは、リズムの異なる声部が同時に登場する楽曲の事、またその形態を表す音楽用語です。


p431.jpg

 簡単な例としては、上記の様な4/4拍子と4/3拍子、異なるリズムのフレーズが同時に演奏される楽曲です。


p432.jpg

 二つのフレーズを見やすくする為、4/4拍子の譜面に4/3拍子のフレーズを(循環させて)まとめてみますとこうなります。


 この場合、両フレーズは共にに8分音符ですので、音の出るタイミングは綺麗にならびますが、リズムが異なる為フレーズの内容は徐々にずれていってしまう事になります。

 しかし、これを繰り返していくと、4拍子と3拍子の最小公倍数である12小節で一巡する事になります。

 徐々にズレて行く両フレーズが12小節目でぴったり始めに戻るのです。


 これが簡単なところの”ポリリズム”であります。


 しかし、リズムには7/8拍子などの特殊なものも存在します。

 さらには、三連符の循環といったフレーズもありうる訳です。


 こうなると、各フレーズの発音タイミングにもズレが生じる事となり、非常に複雑な楽曲になったりもします。




 有名な所では、ショパンの「幻想即興曲」などが其の好例で、メロディと伴奏(右手と左手)が異なるリズムで演奏されている為、実に不思議な印象の楽曲となっています。

 一瞬、適当に弾いているのではないか?とも感じてしまうところですが、これも何小節(時には何十小節)単位でみるとぴったり合うポイントが生まれています。


 これを演奏するとなると恐るべきリズム感覚が必要だというのは容易に想像出来るかと思いますが、実際ポリリズムを取り入れた曲を演奏するのは大変難しいものであります。

 しかしながら、変拍子が積極的に取り入れられたオルタナティブ系ロックが流行した頃などは、こうした”ポリリズム”の楽曲が多くみられました。

 ギターとベースのポリリズムやギターとドラムのポリリズムなど、聞くものをあっと驚かせる様な楽曲も数多く存在します。

 もちろん、奏者が人間でなくDTMならば簡単なのですが、人の手による演奏でも不可能ではないという事です。


 音楽にはこうした自由な発想、アプローチの仕方があると知っておくと、また違った曲の聞き方・解釈の仕方が出来ると思います。

 バンドアンサンブルなど、ご自身で考え創作してみるのも面白いかもしれません。


幻想即興曲(即興曲 第4番 嬰ハ短調 作品66)




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