気になるギタリスト16回目は、日本のロックシーンにおいて商業的成功を収めたギタリストの第一人者と言えるお方、布袋寅泰さんです。

1982年、BOφWYのギタリストとしてデビュー。デビュー当時のBOφWYは、サックスとサイドギターを含めた六人編成のバンドでした。
日本のロックバンドとして当時異例のミリオンセラーを達成した後期BOφWYのイメージが強いですが、デビュー当時のサウンドは、パンク~ニューウェーブの影響を強く感じさせるシンプルで勢いのあるスタイルでした。
同バンドで数多くの作曲を手がけた布袋氏ですが、バンドがスターダムにのし上がって行く中で様々なジャンル・スタイルの音楽を取り入れながら、その姿を刻々と変化させて行きます。
荒削りだったギター演奏のスタイルも同様に変化していくのわけですが、テクニカルなカッティングから、時にはポップなフレーズまで巧みに使いこなし、多くのギターキッズを虜にしていきました。
1987年、CASE OF BOφWYと題されたバンド初期からの曲を総括する内容のライブでは、4時間を越えるステージを成功させ、その演奏技量の高さを世間に知らしめる事となります。
1988年、人気絶頂のままBOφWYは解散。
その後、布袋氏はソロ活動を開始。ソロアルバム「GUITARHYTHM」を発表。
現在までに「GUITARHYTHM」と冠されたアルバムは五枚を数え、これもまたジャンルに囚われない、アルバム毎に変化を続けるスタイルには驚かされます。
BOφWY時代から定評のある、アイディア溢れるエフェクターワークにも一層磨きがかかり、デジタル機器の積極的な導入など、常に未来を見据えた音楽アプローチを続けてるその姿は、千変万化と言う表現が相応しいと感じます。
同年暮れには、吉川晃司とのロックユニット「COMPLEX」を結成。
このCOMPLEX。2011年、東日本大震災チャリティーライブとして、21年ぶりに一夜限りの復活をとげたのは記憶に新しいところです。
COMPLEX活動休止後のソロ活動においては、他のアーティストへの楽曲提供やプロデュース、映画・CM・テレビ出演など多義に亘り、一ギタリスト以上の知名度を得ていくことにもなりました。
そんな布袋氏の使用ギターの一つ。
BOφWY時代から愛用し続ける、ジャクソンヘッド、ピックガード無しのテレキャスタータイプ。

布袋氏本人がデザインした幾何学模様が描かれたギターが有名になりました。
20年以上前には、そんな幾何学模様まで再現した布袋氏シグネイチャーモデルや、ヘッド形状とボディタイプを同様にデザインした、TEJと呼ばれる機種が楽器店に溢れていました。
BOφWYや布袋氏の人気の高さを表すと同時に、当時のギターキッズ憧れの存在であった証拠でしょう。
現在は、ロンドン在住の布袋寅泰氏。
ロックの夢を追いかけた若き日の布袋氏。
有名ギタリストとなった今でも尚、その夢を追いかけ続けています。

Roland / JC-120 Jazz Chorus

石橋楽器店
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