ギターの音は様々な要因によって変わるもので、厳密に言えば大量生産品のギターと言えども全て同じ音にするのは難しいと言えるでしょう。
そんなギターの音色を決定付ける大きな要因の一つがピックアップです。
弦振動を電気信号へと変換する役割を担うパーツですから「音色への影響が大きい」のも頷けます。
「音色への影響の大きい」パーツということはより良質なものが求められる訳で、幅広い奏者の趣味趣向に合うように様々なタイプのリプレイスメントパーツが販売されています。

SEYMOUR DUNCAN / TB-4 JB model Trembucker
良く知られているメーカーとして、SEYMOUR DUNCAN。

DiMarzio / DP103 PAF 36th Anniversary Black/Cream
更に、DiMarzio等が有名ですね。
シングルコイルや、ダブルコイル。フロント用、リア用。カバードタイプやバーマグネット。アクティブピックアップや四芯配線可能なもの。実に様々なタイプのピックアップがリプレイスメントパーツとして販売されています。
価格を見れば、廉価なギターが余裕で買えてしまうようなお値段のものもあります。
ここで気になるのが、こうしたリプレイスメントパーツのピックアップに交換すると、どんな効果が期待できるか?です。
先ず直ぐに分かる部分を考えてみましょう。
最近では少なくなったとは思いますが、廉価なギターに搭載されているピックアップには、ダブルコイルとは言えどもノイズが酷いものがあったり、やけにアウトプットの音量が低かったりする場合もあります。
ノイズは奏者としても気分の良い物ではないですし、アウトプットのパワーが低ければ、なんとも迫力の無い音色になってしまいます。
高品位なピックアップであれば、先ずこうした製品はありえません。
もちろんピックアップの機種によってアウトプットのパワーには差があるのですが、バランスを考慮に入れた設計なはずなので、極端にアウトプットパワーが低いなんて言う事は無いでしょう。
次に音色の面。
同じメーカ-でも様々な機種のピックアップを発売している理由もここにあるわけですが、ピックアップ毎に色々と特徴を持たせて作られています。
低音域のパワー感を重視したピックアップや、中音域にクセを持たせた物。中高音域の抜けを重視した設計など実に様々です。
極論を言ってしまうと、これらの音域特性はイコライザーを繋ぐ事である程度の音色変化は可能な部分です。加えてアンプリファイ側でのトーンコントロールで似た傾向の音に近づける事も可能です。
しかし、どうにもならない部分もあります。
それは、アタック感であったり、ピッキングレスポンスであったり、音色の細かいニュアンス(粘り・抜け他)といった部分が挙げられます。
倍音成分の問題も考えられます。
音には、音高周波数2以上の整数倍に相当する「倍音」と呼ばれる音も同時に鳴っています。
この倍音を良く含んだ音は、人間の耳に心地良い音と感じられます。
高品位なピックアップは、各音域のバランスやパワー、倍音成分などを考慮し、より良い音を求めて製造されていると言えます。
ですが、ギターの音を決める要因はピックアップだけではありません。
ギタートータルでどんな音になるかが問題です。
どんなに良いピックアップを積んだとしても、実際にギターに積んでみるまでどんな音になるか分からないと言われる所以です。
しかし、リプレイスメントピックアップは他のパーツ交換と比べ、劇的とも言えるくらいギターの音を変える部品であると言えます。
手持ちのギターがどうもしっくりとこない。幾ら音作りをしても納得のいく音にならない。なんて言う時にはこうしたリプレイスメントパーツのピックアップと交換してみると面白いかもしれません。

Squier/ FSR Vintage Modified Jazzmaster Special Candy Apple Red

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