ギターには、様々なパーツ(部品)が使われています。
機能的な面での設計の違いがあるのはもちろんな事ですが、同じようなパーツ一つでも、様々な材質があったりもします。
ナットは消耗品?と言う記事でも触れたのですが、やっぱり気になるのは、パーツ素材の違いとギターの音に対する影響だと思います。
今回は、ギター(特にサドル部分)に使われている金属パーツについてです。
一般的な金属パーツは、クロームメッキ処理されたメタルパーツですが、他にもリプレイスメントパーツとしてさまざまな材質の製品が売られています。
サドルに関して見れば、アルミニウム製であったり、チタン製であったり、ヴィンテージライクなブラス製であったりするわけです。
各々、製品の構造や精度による、サドルとしての性能差もあると思いますが、材質変化によって音質の変化があるとか、サスティンが伸びるとか、その辺りの変化が気になる点だと思います。
よく聞くのが、ヴィンテージギターに採用されていたブラス製のサドルは、サスティン面で弱いが独特の響きがあると言う話。

Fender Japan / FJ846 TL用ブラスサドル52タイプ
在るギターをメタル製のナットから、ブラス製のナットへと交換してみた事があるのですが、確かに金属的な音がするというか、微妙な音色変化は感じられた経験があります。
しかし、アンプに通して歪ませてみてどれだけ変化が判るかと言われれば、正直私には誤差の範囲と言ってしまえる程度でした。
音色に拘り、パーツ一つ一つまで吟味してギターをセットアップしている方にしてみれば、私はなんと耳が悪いのかと言われてしまうのかな?なんて、自分の感覚の鈍さを疑ってみたりもしました。
材質変化によるサスティンの増減部分は比較的わかりやすい方だと思います。
ですが、これまたエフェクターを多用したり、アンプを過激に歪ませて何処まで判るかと言われれば返答に困ります。
当たり前の結論ですが、ギターの音色というものは、構造や本体・パーツそれぞれの材質等、楽器トータルで決まるものであり、パーツ一つの材質を変えた程度では殆ど判別付かない音色変化だと言えると思います。
しかしながら、こういったパーツの材質による音質の違いが全く意味を成さないとは言えません。
こだわりのパーツ選定によってセットアップされたギターは、確かに魅力的な音を出す場合もあると思います。
一つ一つは小さな変化でも、総合的には大きな違いと成り得ると考えられるからです。
ギターの生音を活かすようなセッティングであれば尚更です。
とは言うものの、誰かに聞かせる為のギターならば、奏者本人だけが判る「良い音」でもしかたがないのもまた真実。
ギターがバンド形態などのアンサンブルの一部だと考えれば、ギター単体の「良い音」がそうでもない場合もあるのもまた音楽の難しい所です。
ギター大好き、ギターパーツも大好きな私は、色みの違うパーツに交換しただけで、満足してしまうのもまた事実なのですけれども。
自動車の運転が苦手にもかかわらず、やたらとパーツ交換したがる人に似ているかもしれませんね。

Graph Tech / STRING SAVER CLASSICS FOR IMPORT STRAT BLACK PG-8000-0B

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