ギターを弾く上で知っておくとお得な楽典その12。
ここまで、コードの性質や
ケーデンスを踏まえてのコード進行の成り立ちというものを考えて来ました。
ダイアトニックコードやコードの性質、ケーデンスあたりが分かれば、基本的なコード進行の創作は簡単に出来うるものだと思います。
特に、トニックやドミナントなどのコードの性質を理解していれば、次に来るべきコードというものはある程度見えてくるはずです。
つまり、余程奇を衒ったコード進行で無い限り、ある程度の形は決まってしまっているとも言えるでしょう。

これは、有名なヨハン・パッヘルベルのカノンに見られるコード進行パターンです。(ハ長調として考えた場合)
「カノン進行」としてもよく知られ、ジャンルを問わず数多くの楽曲で使用されるパターンです。
トニック・C、サブドミナント・F、ドミナント・G。トニックの代理コードであるAmとEm。
これらの配置を分解してみると、T→DやT→S→Dなどのケーデンスが上手く組み込まれているのが分かると思います。
時代が変わっても聞く者に美しい流れを感じさせるカノン進行は、ある意味完成されたコード進行であるとも言え、メロディーと協和するのならば全く別の曲に転用しても構わない訳です。
もちろん全体でなくとも、一部でも構いません。
丸々カノン進行でなくとも、一部を流用したりそこから新たな展開を考えても良い訳です。
更に進行の一部を代理コードで雰囲気を変えるという方法もあります。
終わりから二番目のFをDmに変えたパターンもよく見られる形です。
こうすると、最後の部分にC→Dm→Gとツーファイブの進行を持ってくる形となります。
カノン進行以外でも、有名な曲のパターンを取り入れるのも良いですし、コードの性質を踏まえ、自分なりに代理コードや裏コードに変えてみても良いでしょう。
コード進行を考える上でポイントとなるのは、「メロディーと協和し」「自然な流れ」になっている事です。
次回に続きます。
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