エレクトリックギターメーカー大手のFender社と言えども、全ての製品を定番化に成功したわけではありません。
テレキャスターやストラトキャスター等の成功の影に埋もれてしまっている機種もあるわけです。
そんな定番化が叶わなかったFender社の製品の一つに、FenderLEADシリーズがあります。

【中古】FENDER USA / LEAD I
FenderLEADは、1979年から1982年という極短い期間だけ製造されたギターで、ピックアップレイアウトの差異によってⅠ~Ⅲまでのモデルがありました。
LEADⅠは、リアダブルコイル一発。LEADⅡは、シングルコイル×2。LEADⅢはダブルコイル×2を搭載というラインナップで、多彩な音色表現が可能な様にフェイズスイッチやコイルタップスイッチが搭載されていました。
ストラトキャスターを思わせるボディシェイプですが、ダブルカッタウェイ部分が深く成形されており、どちらかと言うとGibson社のダブルカッタウェイ製品を思わせるデザインバランスになっています。
基本設計思想はストラトキャスターを感じさせますが、ブリッジは弦裏通しのハードテイルとトレモロレス仕様で、こちらはテレキャスターを思わせるような設計です。
当時、既に定番化に成功していた、ストラトキャスターやテレキャスターの良い所を併せ持った様な設計になっています。

当時のストラトキャスターは、既にラージヘッドと呼ばれる大きいデザインのヘッドに変わっていましたが、LEADシリーズは往年のスモールヘッドが採用されました。
トラスロッドの調整はボディ側で調整するタイプでした。

【中古】FENDER USA フェンダーUSA / 82 LEAD III
ストラトキャスターの特徴である舟形ジャックプレートは採用されず、ボリューム・トーンコントロールと並んでピックガード上にアウトプットジャックが配置されています。
Fender社製品設計のいいとこ取りをした様なこのLEADシリーズ。
製造期間の短さからお分かり頂ける様に定番化は叶いませんでした。
三大ギタリストと呼ばれた、エリック・クラプトンが使用していた時期もありましたが、これも定番化に繋がることは無く、今やマニア向けの隠れた機種になってしまった感じがします。
私個人的には、ボディデザインも優秀で大変魅力的なギターに映るのですが。
人気機種になり損ねたギターが、時を経て人気が再燃する事もありますが、今の所LEAD人気が再燃する気配は残念ながら無さそうですね。

Fender Japan / PAWN SHOP Series PS51

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