気になるギタリスト29回目は、ギタリストであり、魅力的なボーカリストでもあり、シンガーソングライターでもある宮原学さんです。

1983年開催の音楽コンクールに参加した事がきっかけでスカウトされデビュー。
1986年に発表されたデビューアルバム「THE FIGHT」。
デビュー当時は、その頃の流行が強く見られる、青春ロックとも言うべき路線でした。
しかし、こういった路線のミュージシャンが氾濫していた当時、なかなか突出した存在になるのは難しかったと言えるでしょう。
LPレコードからCDへの移行が進むこの時代、自身の音楽性を模索するかの様に新しいアルバムを発表し続けた宮原氏。
転換期とも言えるのが、1988年発表の通算四枚目のアルバム「SCRAMBLE」。
アルバム収録曲である「WITHOUT YOU」のスマッシュヒットを受け、メディアへの露出も次第に増えて行きました。
1989年には、自身のソロ活動と並行して、ギタリスト是永巧一氏等と「BABY"S BREATH」を結成。
1991年には同バンドからアルバムを発表。
TVの音楽番組出演など注目を集めて行きました。
この頃には、太くロックなボーカル、ブルースライクなロックギターが特徴的となり、宮原氏独特の魅力として発揮されていく事となります。
スタジオ収録された「WITHOUT YOU」は、まだ何処か当時の流行の影が見える様な歌唱でありサウンドでしたが、TV出演で見せる図太くロックなライブ演奏は「WITHOUT YOU」を全く別の曲で在るかの様な印象を聞き手にあたえました。
音源よりもライブの方がカッコいいという、実力の高さを証明した宮原氏。
レコード会社を移籍し発表された通産6枚目のアルバム「RHAPSODY」では、魅力的なボーカルと大人のロックに磨きをかけた宮原学氏のスタイルが詰め込まれています。
このアルバムには、ヒット曲となった「WITHOUT YOU」のアコースティックバージョンが収録されており、歌い込まれた同曲をより一層深みのある曲として歌い上げている姿が印象的です。
しかし、カッコ良いアーティストが万人に受けるとも限らないのが世の常。
自身の信じる道を突き進む宮原氏は、次第にメディアから其の姿を消し、2000年代には目立った活動も見られなくなりました。
このまま、宮原氏の雄姿を見慣れなくなってしまうのかと思いきや、2009年になって、元Rogueの西山史晃氏、元レベッカの小田原豊氏と共に新バンド「KISSAMA」を結成。
2010年、実に11年振りとなるソロアルバム「Manabu Miyahara〜The Double Clash!」を発表。
2012年には、インディーズレーベルから宮原学名義のシングル「JAPAN」を発表。京都府で行われた「竜馬よさこい12」イメージソングにも採用されました。

配信専用の新曲なども発表し、音楽活動を活発化させている宮原学氏。
年齢を重ねた事により、宮原氏の歌う大人のロックは、以前よりも説得力を増したかのような印象を受けます。
口パクや当て振りではない、本物のロックを歌い続ける其の姿。
今後の益々の活躍に期待します。

Fender USA / American Standard Stratocaster

石橋楽器店
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