知っていると、少しだけためになるかもしれない小技。
前回、ギター演奏における
ストレッチの重要性について書きました。
今回は、日ごろ出来る柔軟性を高める為のトレーニングについてです。
前回の記事では、楽をしてしまいがちな運指を正しいフォームを意識して弾く等、実際にギターを弾いて柔軟性を高める方法について書きましたが、今回はギターを弾かない状態でのストレッチ運動というものを考えてみましょう。
昔からよく言われている方法、運指を行う左手を大きく開き、指と指の間に逆の手のこぶしをグイグイと入れるようなストレッチ法。
グイグイと書きましたが、くれぐれも力任せにやってはいけません。
じわーっと力をかけて指間がより開く様にトレーニングします。
しかし、この方法は、こぶしや物を使って無理に指を大きく開くトレーニングであり、実際に左手単体で指を大きく開くにはまた別のトレーニングをしなければなりません。
このストレッチ運動は、より指を大きく開く為の下地作りの様なものです。
次に実際に指を大きく開くストレッチ運動。
運指を行う手を力を抜いた状態で指を揃えます。
次に、そこから出来る限り大きく指を開く訓練です。
これもまたじわーっと力を込めるように開きます。
再び力を抜いて、またじわっと開く動作を繰り返します。
くれぐれも無理は禁物。やりすぎは怪我の原因です。
これだけで、大分運指を行う手指のストレッチは可能ですが、ギター演奏する場合を想定してもう一つ動きを加えます。
先ず、運指を行う側の手(普通は左手ですね)の手のひらを自分の顔に向けます。
そこから手首を内側に90度曲げ、其の状態で先ほどの指をじわっと開くストレッチを行います。
手首を曲げた状態ですと、先ほどよりも指を開くのが大変になるかと思います。
こうすることで、より実践的なストレッチ運動が可能になります。
更に、もう一つ動きを加えます。
手首を曲げ、じわっと力を込め、指を開いた状態でキープ。
其の状態で”ゆっくりと”肘の曲げ伸ばしを行います。
肘を伸ばした状態/腕を伸ばした状態になると少しキツく感じられると思います。
腕を曲げた状態と伸ばした状態では、違いがある事に気付かれる事でしょう。
実はこの違いが、座って演奏する時とストラップをつけて立ち上がって演奏する時の差異でもあります。
腕に余裕のある状態で運指するのと、あまり余裕がない状態で運指するのでは、求められる柔軟度に違いが生まれるという事です。
ストラップを長く取り、ギターを低く構えるのならば、より柔軟性が求められると言う事になりますね。
同様に、ピッキングする側の手首などのストレッチも忘れてはなりません。
座って弾けば上手くピッキング出来るが、ストラップをつけて立った状態では上手くピッキング出来ないという原因の一つに、柔軟性不足もあると言う事です。
ピッキングの基礎である、手首の回転によるピッキング動作。
これをより柔軟に行う為に出来うるストレッチ運動もあります。
手をピックを持つような形にし、手首を大きく回転させます。
先ずはダウンピッキング方向に可能な限りじわっと最大まで回転。
今度は逆にアップピッキング方向に出来る限りじわっと回転。
先ほどの左手ストレッチと同じように、これもまた腕を伸ばした状態でやると効果的だと思います。
其の時、肘や肩の無駄な回転を防ぐ為、体側に肘を押し付けるようにした状態で、手首の回転運動をすると良いと思います。
ストレッチ運動/柔軟体操というものは、無理せず毎日取り組む事が大切です。
なかなか、即効性が感じられない事から軽視されがちなストレッチ運動ですが、柔軟性は上手な演奏の為に不可欠な要素であると思います。
上記の様な方法ならば、少し手の開いた空きや入浴中等、日常で手軽に取り組めると思います。
もちろん、練習前や実際の演奏前等、体を温める目的でやっても構いません。
簡単な動作ばかりですので、日常的に習慣化してしまうと良いと思います。

ModTone / Mini-Mod Distortion MTM-DS

石橋楽器店
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