先日、記事の中でご紹介しました私所有の
Photogenic製フライングVタイプのギター。
通常のギターと同じように扱うのが困難なこのモデル。
実は、その扱い難さを楽しむばかりで、普段アンプに繋いで使用しておりません。
と言うのも、アンプに繋いで使用するには難がある状態なのです。

先ずは、この見た目。
これは難という訳では無いのですが、廉価コピーモデルのフライングVにありがちな、コントロールノブがFender系という仕様。
マイケルシェンカーモデルでしたら問題ないのですが、通常のフライングVとしては不釣り合いな感じに見えてしまいます。

そこで、先ずはこのコントロールノブをリフレクタータイプの物に変更。

これだけで、随分と”らしく”見えてしまうものですね。
続いて、難の部分。

リアピックアップが水平では無く、むしろ逆アングルにくっついている感じです。
中古として売られている時点でこれは把握していたのですが、V型であれば良いという不純(?)な動機で手に入れたフォトジェニックV。
後でどうにかなるとあまり気にしていませんでした。
しかし、いざリアピックアップの高さを調性しようとしてみると、これが上手く上下してくれません。
そんな個体ですので只同然の価格で手に入れられたというのもあるのだと思います。

そこで、ピックガードを外して状態を確認。
ピックガードマウントスクリューが13本もあるので、ピックガードを外すだけでなかなか一苦労です。
中身は意外と綺麗。ザグリの仕方もそれなりに丁寧に見えます。
伝導塗料などは望むべくもありませんが、ボディ塗装はしっかり厚め。
廉価ギターと考えると十分優秀な感じであります。
ピックアップを外してピックガードを乗せてみたり、色々と確認してみた所、リアピックアップ部のザグリがタイトなのにも拘わらず加工精度がイマイチ。
その為、リアピックアップの高さ調性をしようとするとボディに干渉してしまい、上手く上下出来ない状態だという事が分かりました。
厚めなボディ塗装も余計に窮屈さを産み出している原因です。

これを修正する為、ブリッジ側のボディザグリを研磨。ザグリを広げる事にしました。
最終的には、木地が露出するまで塗装を剥がす事に。
すると、どうにかリアピックアップと干渉しない状態に持って行けました。

ついでに、どうも音の分離が悪く、低音ばかりが強調されたようなピックアップを手持ちのFernandes製ピックアップと交換。
これまた、20年程前の廉価ギターに付いていたものですが、好きで結構使い続けたピックアップなので、このギターにも合うのではないかと乗せてみました。
元々はプラスチックカバーが乗っていたピックアップですが、ピックガードの穴がタイトな為このカバーは諦め、外して使う事にしました。
カバーが付いた状態で使用していたため、相当古いピックアップにも拘わらずボールピースはピカピカです。

もう一つついでに、SCUDから発売されている
シャーラー製ロックピン互換ストラップピンに交換。
あると便利、優秀なリプレイスメントパーツです。

組み上げて音を出してみた所、予想以上に良い感じに鳴ってくれました。
しかし今回、ネック側のピックアップは交換しなかったので、双方のバランスがちょっと良くないです。
そもそも、元々付いていたピックアップが先ず良くありません。
やたらとパワーはあるんですけどね・・・輪郭のはっきりしないぼやけた音です。
これもまたその内どうにかしなければなりません。
こういう、あまりよろしくないピックアップに出会う度に、ピックアップ作りというのは難しいものなのだなと思い知らされてしまいます。
しかしまあ、楽器としてトータルで完成された物を廉価ギターに望むのは酷と言えるでしょう。
唯、少し手をかけてやれば化けるというのも、こうした廉価ギターの面白味であると思います。

Roland / CUBE-10GX 

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