面白い方向性のブランド「Catalinbread」の新製品(後継機)が目に留まりましたので取り上げてみたいと思います。
「Catalinbread」は、アメリカ・オレゴン州に本拠を構えるエフェクターブランド。
有名アーティストが使用したヴィンテージ機材、そして作り上げた伝説のトーンを再現しようとする製品開発で有名なブランドです。

Catalinbread / Galileo MKII【オーバードライブ】
Catalinbread 「Galileo MKII」が目指したものは、名アンプリファイVOX 「AC-30」と、伝説のトレブルブースター、Dallas 「
Rangemaster」を組み合わせたサウンド。
彼の「
ブライアン・メイ」が愛用していた機材・音作りをこのコンパクトな一台で再現しようとするものです。
ブライアン・メイのサウンドを研究する上で、彼のオリジナルギター「レッド・スペシャル」の存在も無視は出来ませんが、その中でもAC-30とRangemasterの組み合わせと言う機材セットが非常に重要な役割を担っていたと考えられます。
世界的にも有名なDallas 「Rangemaster」は、1960年代末まで製造されていたトレブルブースター。

※ 写真は、2009年頃イギリスのJMI社によって完全再現・リリースされた復刻版「Rangemaster」。
ドライブさせたAC-30をこのブースターでプッシュアップする事で、極上のドライブトーンを産みだしていた訳です。

Catalinbread / Galileo MKII【オーバードライブ】
コンパクトエフェクター化されたGalileo MKIIでは、当然真空管は使われていません。
AC30のプリアンプ回路をトランジスタで限りなく再現し、そこへ独自に調整を施したRangemaster回路を組み合わせました。
Gain、Tone、Volumeとシンプルなコントロール系ながら、Volumeコントロールには特に注意が払われ、AC-30+Rangemasterの特徴的なリードトーンからクリーンな音色までをカバー出来るよう設計されています。
※ 映像の中に使われているGalileoは旧モデルです。
更に公式では、ただAC-30とRangemasterを組み合わせただけでは難しいとされるブライアン・メイのサウンドを求めるべく、Galileo MKIIを使ったセッティングのアイディアなども掲載されております。
往年のあのサウンドを愛する方に、コンパクトなGalileo MKIIは大いに活躍する事でしょう。
まだ、機材のあまり無いあの時代。
もしも、タイムマシーンでこのGalileo MKIIを持っていく事が出来たなら、当時のアーティストやエンジニア達はひっくり返ってしまう事でしょう。
大型のRangemasterにも味があると言えばそうですが、今やここまで小さなエフェクターで同じ様な仕事が出来てしまうのですから、技術の進歩に驚く他ありません。
しかしながら、レトロな機器が存在しなければ、今の小さなエフェクター達も存在しなかったでしょうし、また小型化されて行く機器たちが目指すのは古い時代の物と言う事実も面白いものであります。

Catalinbread / Formula 5F6 Foundation Overdrive

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