ギター練習に役に立ちそうな練習フレーズ53回目。
前回は、薬指を鍛える目的の非常に単純で機械的な練習フレーズでした。
地道に取り組めば必ず効果の期待できる基礎練習ではありますが、実につまらない内容です。
そこで、今回はまた違ったパターンを利用して薬指(小指)の強化練習メニューを考えてみたいと思います。
今回利用するのは
定番フレーズ28で一度取り上げた事のあるパターンの変化ですので、合わせてごらんになって頂くと良いと思います。

赤い丸はピッキングする個所。残りはハンマリングとプリングで繋いで行くフレーズです。
前回同様、単純な動作に違いはありませんが、今回の方がより”ギターを弾いている感”があって、より飽きずに取り組めるものなのではないでしょうか。
より速く、正確に。何時でもパッと弾けたり、繰り返せる様に。
もちろん、右手ピッキングとの連携、押弦とピッキングのタイミングを合わせるというのも注意すべき点です。

また、このパターンは押さえるフレット/指を変える事で、薬指以外の強化練習としても使えます。
この場合7フレットを人差し指、10フレット部分を小指で弾く事となります。
しかし、あえて10フレットを薬指で弾くという練習も考えられます。

人差し指と中指のパターンが苦手という方は少ないでしょうが、これも更に強化しておいても損は無いと思います。
こうして指を変えて動作練習をしてみると、自分はどの指がどの位動くのか、どの指が弱点かが明確に認識出来ると思います。
鍛錬不足な指、苦手な動きが見つかれば、それを積極的に克服してゆけば良い訳です。
自分の弱点を知るのも上達に大切な事だと思いますので、是非自身をよく観察しながら取り組んでみて下さい。
最後に、こうした基礎トレーニングをする意味について少し。
エレキギターという楽器は、弦に触れるだけで音が出る(ドライブさせれば尚の事)楽器であるのにも関わらず、正しく音を出そうとすると意外と難しい楽器であります。
正しい押弦をすると同時にしっかりとしたピッキングが必要であり、押弦とピッキングのタイミングも重要です。
多少ずれてしまっても音が出る事は出ますが、良い音で鳴っているかというと到底そうならないのがエレキギターです。
運指能力やピッキングが上達したと言っても、そこに苦手な運指、特定の指の鍛錬不足や柔軟性不足があると、本人が思っているよりも運指が遅れたりするものです。
そうすると当然、ギターは良い音で鳴ってはくれません。
そして、良くない音が出ている頻度が高ければ高い程上手には聞こえないものです。
ハードドライブさせたギターを弾くと、ちょっと上手くなったと誤解してしまうのも、この正しく鳴らせているか否かが多少分かり難くなる(誤魔化される)からに他なりません。
正しくギターを鳴らす。
そう目標を立てると、鍛錬不足の指では問題なのです。
基礎練習を重ね、ある程度思った通りのタイミングで手指が動くようになり、正しくギターを鳴らせる頻度が高くなっていくと、ギター演奏は更に楽しさを増すものだと思います。

フェンダージャパン × イシバシ楽器オリジナルオーダー / TL62B / CAR

石橋楽器店
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