ギターを弾く上で知っておくとお得な楽典その38。
今回も和音構成音から考えるギターコードフォーム。
前回のM7、sus4に続いて、今度はシックスコードについて考えてみましょう。
シックスコードは、メジャーもしくはマイナートライアドに長6度音程を加えた四和音。
Cメジャーシックスならば、その構成音はC + E + G + Aとなります。
前回までと同様、基本的な六弦ルートのメジャーコードから発展させようと考えるならば、5度音程を一音あげてやれば良いと考えられますが・・・

単純に五弦部分の五度音程を1音上げた形のメジャーシックスコード。
押さえられなくは無いですが・・・非常に押さえるのが厳しいコードフォームになってしまいます。
ではもう一つ有る5度音程、二弦の方を一音上げてみると・・・

先ほどよりはコンパクトなコードフォームに纏まりましたが、これを押さえるとなると五弦と四弦部分を薬指(もしくは小指)でセーハする必要が出て来ます。
その状態で三弦もしっかりと鳴らさなければならないので、見た目以上に難解なコードフォームになってしまいます。
とどのつまり、基本的な六弦ルートのメジャーコードから発展させる形のメジャーシックスコードは、非常に扱い辛い形になってしまうという事です。
そこで、メジャーシックスコードを鳴らしたい場面では、省略コードが使われたりします。

先ほどの二弦五度音を一音上げたコードフォームから、六弦と五弦の音を省略した形。
こうすると、コードに含まれる音程は、C(root) + E(3rd) + A(6th)となり、5度音程を省略(omit)したメジャーシックスコードと考える事が出来ます。
(5度音程はコードの性質を決定付ける音程ではありませんので省略可能な音程。omit5は良く有る形と言えます)
しかし、この省略コードの形。良く見かけるコードフォームなのではないでしょうか。
コードブック等を見て頂くと、この形はマイナーコードの省略型として良く載っている物だと思います。
C6 omit5 (C + E + A)という見方をせずに、ルートをAと考え構成音を転回させてみるとA + C + E、つまりはAマイナートライアド(コード)と解釈出来てしまいます。
むしろこの方が素直な解釈と考えられます。

以前、
シックスコードの記事で触れましたが、C6とAm7の構成音は同じ。構成音の同じ和音を転回させた形、異名同和音なのです。
つまりは、C6コードを鳴らしたい場面で、Am7コードが代用可能であるという事にもなります。
押さえにくい形のメジャーシックスコードを利用するよりも、根音から見た”六度音程”をルートとするマイナーセブンスコードを利用する方が便利と言えるかもしれません。

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