昨年末あたりから日本に入り始めた新らしい中国のエフェクターブランド「VALETON」。
今や、日本国内に入ってくる中国製エフェクターブランドの数も増え続け、中国ブランド同士が鎬を削る群雄割拠といった状態になって来たと言えます。
しかし、一口に中国産エフェクターと言っても、徹底的な生産コスト削減が図られた非常に廉価な製品もあれば、
独自のアイディアを活かした物、はたまた
高級な作り込みを売りとするブランドまで登場してきています。
中国製=廉価製品という図式は現在は希薄な物になりつつあり、ブランド毎の製品開発や販売戦略に随分と幅が出て来たものだと感じます。
さて、そんな中国製エフェクター。
今回取り上げます新興ブランド「VALETON」製品の方向性は如何なものでしょう?

先ず最初の一台は、オーバードライブペダル。
VALETON「TUBE ENGINE」。
もう、筐体の”色”を見た時点で「歴史的名オーバードライブペダルを元にしました」と言っているような製品です。
製品名も”TUBE” ENGINE。流石に「
TUBE SCREAMER」と直球ネームにする事は避けた模様です。
本家TUBE SCREAMERとの一番の違いは、TUBE ENGINEの方はBASS/TREBLEの2バンドイコライザー搭載である事。
その点、本家よりも音作りの幅がある製品だとみる事も出来ます。
しかし、世界的に有名なTS。そのクローンペダルは特に珍しくもありません。
では、TUBE ENGINEの拘りポイントは?と言うと、オペアンプに本家同様「JRC4558」を採用。
最近のTS製品同様、トゥルーバイパス仕様。
アルミニウム合金の堅牢な筐体。
93mm(D)×50mm(W)×46.5mm(H)というコンパクトなサイズ。
何より、本物志向でありながら実売6,000円台という価格の安さに驚きです。
「VALETON」ブランドでは、しっかりとしたパーツを使用しつつ、設計の初期段階でコスト削減を図っていると説明しております。
何となく「VALETON」製品の方向性が見えて来た所で次のペダルです。

VALETON 「DARKTALE」ディストーション。
伝説の初期ホワイトフェイスを基本に~と説明されておりますので、明らかにProCo「
RAT」です。
「RAT 2」以前のRATロゴ横にProCo表記の入った「RAT(1)」、その白地に黒抜きロゴ(通称ホワイトフェイス)モデルを元にした製品という事なのでしょう。
マニアの方に言わせれば、初期だ後期だサウンドに差がある等と研究が重ねられていますが、私程度の耳では良く分からないディープな世界です。
「DARKTALE」は、初期ホワイトフェイスを基本に~とされていますので、そんなディープな「RAT」の世界を研究し尽くして開発されたのではないかと想像出来ます。
本家「RAT」と言えば、クセの在るトーンフィルターが醍醐味でもありますが、「DARKTALE」では2バンドイコライザー化されています。
基本に~という説明も、ある意味特徴あるトーンフィルターを廃し、ディストーション部分を活かした(2バンドEQ化して活用の幅を広げた)からだと解釈出来ます。
こちら「DARKTALE」も本家「RAT」初期と同じ「LM308」オペアンプ採用。
本機もまた、トゥルーバイパス仕様です。
VALETONブランドでは、この他にもコンパクトペダルタイプのチューナーやファズ、モダンオーバードライブ、トレモロ、コーラス等、その製品ラインナップを増やし続けております。


往年の名機を現代でも活用し易い様改良したVALETONブランド製品。
本物志向で廉価とは、また面白いブランドが登場してきたものです。


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