ギターを弾く上で知っておくとお得な楽典その41。
和音構成音から考えるギターコードフォームの続き。
今回はオープンコードの場合。そして、開放弦を活かす変化です。
オープンコード=”開放弦を利用したコード”という事になります。
開放弦独特の煌びやかな響きが印象的で、アコースティックギター演奏などに良く取り入れられているコードフォームです。
エレキギター/ロックギターの場合には、ハードに歪ませた音色ですとその響きの良さがあまり活かせない為、それ程使われない印象ですが、クリーンな音色で利用したり、アルペジオフレーズとして活用されたりするコードフォームですので覚えておいて損はないと思われます。

特徴ある押弦フォームで良く知られているオープンコードが上記の様なGメジャーコードフォーム。
各弦の和音構成を見てみると、比較的バランス良く構成音が並んでいるのが確認出来ます。
当然、響きもバランス良く、美しく響くコードフォームです。

前回までと同じように、このコードフォームから変化させてみようとするならば、一番簡単なのはルート音程である一弦のG音、その押弦フレットを移動させる方法。
少々押さえ方に工夫は必要になりますが、半音落とせばGM7。全音落とせばG7。更に半音落とせばG6(=Em7)と変化させる事が出来ます。
更に、基本的なGメジャーの形含め、どの場合でも5・6弦を除いた高音弦側4本で和音が出来上がっています。
開放弦の響きを活かしつつ、省略された形でも利用出来るフォームになっています。

オープンコードと言っても少し変わった押さえ方ばかりではありません。
ポピュラーなメジャーバレーコードフォームの開放弦を交えた形も良く使われています。
ギターを初めて一番初めに覚えるEメジャーコードはこんな形なのでは無いでしょうか。
ここから、バレーコードに変化しフレット移動していけば、Fメジャー・F♯メジャー・Gメジャー~となる訳ですが、この形ではEメジャーコード以外で開放弦を活かせません。
では、和音構成を見ながら、開放弦3本を活かす方法を考えてみようとすると・・・。

開放弦3本の構成は、ルートと5度音程ですので、それ以外の構成音を考えてやれば良い訳です。
例えば上記の様な形。
開放弦+4フレットからの押弦フォームで開放弦を含んだEメジャーセブンスに変化出来ます。
これまでと同じ変化方法を考えれば、ここからE7やE6に変化するのは容易い事でしょう。(五弦押弦フレットを移動させるだけです)

更に、初めのオープンコード、Eメジャーコードの押弦フォームをそのままでフレットを移動させてやっても、開放弦を活かした別のコードとして利用出来るのが分かります。
1フレットから押さえていたフォームをそのまま、6フレットまで移動させてやればAadd9(Aメジャートライアドに長9度音程を加えた和音)となります。
開放弦は同じ音程のままですが、ルートがA音という見かたになるので、コード内での役割りが変化するのがまた和音の面白い所。
実際に弾いてみると、開放弦の音が混じる事によって独特で存在感ある響きになっているのがお分かりいただけるかと思います。
また、こうしたオープンコードは有名な曲に利用されている事も多く、印象的なコード/フレーズとして活用されています。
先ずは対象コードの和音構成を把握し、そこからコードフォームを変化させ、コード進行に取り入れたり、フレーズとして利用してみるのも面白いと思います。
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