2009年に復活を遂げたアメリカのブティックペダルブランド「Black Cat」。
クラシカルな名品を再現する事を得意とするブランドです。
そんな、Black Catが新たに発売したのは、世界的に有名なファズ/ディストーションペダル「Big Muff Pi」を再現した製品。
中でも、ラムズヘッド期(70年代中頃の製品)と呼ばれる現在でもマニアに人気のヴィンテージBig Muffを再現したペダルになります。

Black Cat / BC-73【ファズ】
銀色に輝く筐体にシンプルな3コントロール。Black Cat「BC-73」です。
現在でも現行品として作られ続けているElectro-Harmonix「
Big Muff」シリーズ。
その長い歴史の中で、当然徐々に改良が進められて行った訳ですが、製品として完成度を高めていっている筈が、ヴィンテージ品の方が良いなどとされてしまうのは音楽機器に良く有る現象。
ラムズヘッド期の「Big Muff Pi」が高値で取引されているのも、そんな愛好家のサウンドへの拘り故です。
時代と共に良い製品が開発され、古いものが廃れていったのは内部に使われているパーツ類に関しても同じ事。
「BC-73」は、ラムズヘッド期初期の製品を再現する為に当時使用されていたトランジスタと同じゲインのトランジスタ(NOSハイゲインTO-106)を使用しているそうです。

Black Cat / BC-73【ファズ】
しかし、当時の品は部品性能のバラつきも多く、ラムズヘッド期と言えども個体差があるのが現実です。
いくら回路図通りでも、限りなく当時の部品をかき集めたとしても、良い物が出来上がるとは限りません。
個体差があると言う事は、これがラムズヘッド期の音なんてイメージを持って居ても、他のラムズヘッド期の個体に触れてみたら何か印象が違ったという事が起こりうるという意味でもあります。
その上で、極上のラムズヘッドトーンを産みだそうとするのですから、さぞかし大変な作業だったのではないかと想像出来ます。
個体差の大きいヴィンテージペダルの復刻。
オリジナル品を持って居る方も納得させ、新しく触れる方も納得させる。
Black Catでは、数十台のBig Muffを用意し比較検討して製品開発を進めたそうです。
一流の腕と一流の耳とが生み出した新作と言えるのかもしれません。

Black Cat / BC-73【ファズ】

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