ギターにまつわるちょっとおもしろいグッズ。
今回はグッズと言うよりエフェクターブランドのお話し。
最近は、考え抜かれた回路設計、丁寧なハンドメイド、少数生産なんていうブティックブランドも随分とその数を増やしました。
我が国においても、そのクォリティで世界的に評価を得る様な品を世に送り出すブランドも珍しくありません。
製作者の拘りが詰まった製品なので、大体価格はそれなりに高くなってしまうものですが、良いものは良いと隠れた人気を得たりするのがこうしたブティックブランド製品の特長です。
そうした性質の製品ですので、必然的に生産数も限られ、知る人ぞ知る的な要素も特別感があり人気を得る要因なのかもしれません。
そんな我が国のブティックブランドの一つに「Jersey Girl(ジャージーガール)」というブランドがあります。

これは、1991年発足の独自のカスタムギターを制作する工房「Jersey Girl Homemade Guitars」が制作するエフェクターで、後藤和重氏、尾田亜紀子女史お二人中心に若干3名の職人により作り出される、ハンドメイドならぬホームメイドなエフェクターです。
拘りの設計と丁寧な手作業。
月産生産台数の限界が5台だという噂ですので時期によっては即完売、入手困難となることも珍しくありません。
ホームメイドらしさは、筐体カラーリングにも表れており、その時々により同じ機種でも筐体色が違ったりします。
更に、数年前に発売された20周年記念ペダルでは、蓄光(夜光)塗料が塗られた特別モデルが発売されたりもしました。
また、手作り感溢れる付属の布製ケースも丹精込めて作られた品感をより際立たせます。

その仕様も独特で、チューブアンプをフルテンにしたサウンドを目指したオーバードライブペダル「Fulltender」には、可変式トーンコントロールがありません。
装備されたコントローラーはDriveとLevelのみ。
まさにフルテンサウンドを得る為に生み出された様なペダルです。
しかし、EdgeとBottom二つのキャラクタースイッチ(高域・低域のブースト)を装備していますので、特定周波数帯域のブーストが可能。Jersey Girl独自の味付けが選択出来る仕様です。

ミッドレンジブースター「Middranger」もまた面白い仕様。
左側の5段セレクタースイッチにより中音域の帯域を高音寄りのミッドレンジ~低音寄りのミッドレンジ5つのモードを設定可能(モードはyellow・pink・red・green・blue)。
サウンドキャラクターを5種類のJersey Girlセッティングから選べる仕様です。

フルレンジブースターとオーバードライブを組み合わせた「Plusdriver」は、Gain・Drive・Levelの3コントロールとなんとも潔い仕様。
最小限の機材でドライブサウンドを操るギタリストには魅力的に映る製品かもしれません。
搭載されたミニスイッチは、ブースター段のPre/Post切替。
歪みを増したいのか、音量を上げたいのか、ブースターの使い方まで選択出来る実戦的な機能です。
以前は、ディストーションペダルやフルレンジ+トレブルブースターも発売されていましたが現在は生産終了。
現在は、上記3機種がメインのラインナップです。
今では、外国での高評価も得て海外での取り扱いもされるJersey Girlエフェクター。
人気を得て大量生産の方向にシフトしてしまうブランドも多い中、頑なにホームメイドを貫く姿勢に拘りを感じます。
製作者の方は、北海道に移住されたという噂も拝見いたしましたので、今も北の大地で丹精込めてギター・エフェクターを制作していらっしゃるのだと思います。
これからも、愛好家をワクワクさせるような製品を作り続けて行って欲しいと願うブランドであります。


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