ギターにまつわるちょっとおもしろいグッズ。
今回のおもしろグッズは、1970年代生まれのギター用アタッチメント”Gizmotron”の最新型。
問題のあった信頼性などを見直し改良を重ね、今年発売になった現代版Gizmotron 「Gizmotron 2.0」です。

1970年代半ば、イギリスのバンド「10cc」のメンバーによって開発された”Gizmotron”。
見ただけでは良く分からないこのユニット。説明するならば、ギターのブリッジに近い位置に装着して使用する電動ピッキングマシーンとでも言いましょうか。
本体に、ギター6本の弦に対応するように6個のトリガーが設置されているのが確認出来ると思います。
このトリガーをあたかも鍵盤を操作するかの如く押し込んでやると、該当する弦に対して自動でピッキング動作を行ってくれるという機械です。
実際の動作としては、”Gizmotron”本体に取り付けられた小さなローラーが電動で高速回転することにより弦を振動させ音を発するという仕組みになっています。(ローラーの回転速度は調整可能)
その結果、ギターのサステインを無限に伸ばし、ヴァイオリンやヴィオラ、チェロのような音色を得られるという面白いアイディアの製品なのです。
今でこそ「
E-BOW」という似たようなアイディアの製品も出てきてはいますが、「E-BOW」は電気的に弦を振動させるアタッチメント。
対して、Gizmotronは、物理的に弦を振動させるユニットです。
更に、基本的に単弦に対してアプローチする「E-BOW」とは違い、Gizmotronの場合には複数のトリガーを操作する事で複数の弦を同時に鳴らす事が可能でもあります。

ちなみに、ベース用の「Gizmotron 2.0」も発売され、こちらはトリガーが一つ少ない5弦ベース用となっております。
「Gizmotron 2.0」は、楽器に特殊な改造を施したりする必要もなく、基本全てのギター/ベースに適合するよう開発されています。
但し電動ですので、当然電源が必要。
付属のUSBケーブルとACアダプターを使用し、アダプターからUSB端子を経由して本体へと接続する仕様です。
ピッキングホイールの圧力を微調整すれば、トーンやアタック、サステイン等を細かくセッティングする事も可能。
とにかくよくよく考えられたクリエイティブなマシーンだと感じます。
搭載やセッティングの手間を考えると、手軽さでは「E-BOW」に分があると思いますが、その表現力の豊かさでは「Gizmotron 2.0」の方が圧倒的です。
搭載/調整さえしてしまえば、トリガーを押すだけという分かりやすい操作方法もGizmotronの強みであると思います。
エレキギターから不思議な世界観を持つサウンドが簡単に出力出来てしまう「Gizmotron 2.0」。
今のシミュレート技術をもってすれば、エフェクト処理でどうにか出来るという話もありますが、物理的にピッキングを行う機械式ユニットというその存在は、他に代えがたい非常に魅力的なおもしろグッズであると思います。
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