ギターを弾く上で知っておくとお得な楽典その61。
今回は和音の展開について。
二つの音を転回させたらそれ何度?というお話です。
和音の転回については
過去記事を見て頂く事としまして、まずロックギターによく使われている5度コード(パワーコード)から見ていきましょう。

5度コードを転回した形は4度であるというのは良く聞く話だと思いますので、この辺りは頭に入っているという方も多いかと思われます。

5度コードにオクターブ上のルート音を積み重ねたこんな形が良く使われたりしますが、ルート音を省くとその音程差は完全4度。

和音の転回と言う理屈からすれば5度コードであることに違いはありませんが、その音程差は4度になりますので響きに差が生まれます。
では、同じように、2つの音の音程差が長3度だった場合。転回すると何度の音程差になるでしょう?

答えから先に言ってしまうと、転回すると音程差は短6度になります。
その理由はまず後回しにして、音程差が短3度だったらどうなるかと言えば、転回すると長6度の差になります。
そんな事考えてみたことも無かったという方でももうお分かり頂けたのではないでしょうか。
二つの音程を転回した後の音程差は常に同じです。
(1オクターブが12音という事を踏まえれば至極当たり前の話なのですが)

音程差が長2度であれば転回した形は短7度。
短2度(ギターフレットで隣合う音程同士)であれば転回した形は長7度。この関係が崩れることはありません。
そして、これらの2音の関係性は、響きの違いはあれど、シックスコードやセブンスコードっぽい雰囲気をフレーズに取り込むのに役立ちます。
もちろん、完全な和音(コード)の成り立ちからすれば所詮2音の和音ですので、すべてこれでどうにかなるというものでもありません。
しかし、ソロフレーズや少ない音での伴奏フレーズといった場面で役に立つものになるかと思います。(流石に短2度を鳴らす訳には参りませんが)
ある音とある音の音程差。その転回した形は何度になるか。
頭に止めておくと色々と役に立つものになると思います。


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