知っていると、少しだけためになるかもしれない小技。
今回は、ギターの良き音作りに役立つかもしれない周波数のお話。
エレキギターの音作りで特に重要なのは”中音域”であるというのは皆さま良く耳にするお話だと思います。
周波数的な話を致しますと、大体”200Hz”~”1.5kHz”の間がエレキギターサウンドをセッティングする上での中音域と言われています。

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ギター用のイコライザーなどを見ていただくとお気づき頂けると思いますが、一口に中音域と言っても低音域や高音域に比べてその設定範囲は広く取られている物が多いです。
もちろんこれは、中音域部分を細かく設定可能な様に機器が設計されているからなのでありますが、それだけ中音域のセッティング如何によって大きくサウンドイメージが変化させられるという事でもあります。
こうした機器の在り方から見てもエレキギターサウンドにおいて中音域は重要。
音的に良くも悪くも変化させることの出来る大変重要な周波数帯域と言えます。
エレキギターにおける中音域は大きな変化を生み出せる(聞くものが感じられる)変化をもたらす周波数帯ですので、サウンドを決定づける(/大きく変化させる)アンプリファイやエフェクターは、この中音域を如何に魅力的にするかという思想を持って設計されています。

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アンプやエフェクトペダルによっては、MIDコントロールに該当するコントローラーが無い場合もありますが、だからと言って中音域を無視した設計になっているというわけではありません。
試しにオーディオアンプにエレキギターギターを繋いでみると分かりますが、なんとも迫力の無い音像になってしまいます。
これは、オーディオアンプが中音域再生に特化していない、素直な出力を目指した機器であるからです。
ギター用の機器は、あらかじめ計算された魅力的に聞こえる中音域設定が施されている上で、低音域や高音域を任意に調整出来る設計になっていると言う訳であります。
ある意味、ギターアンプやエフェクトペダル設計をした側からすれば、MIDコントローラーの無い機種は中音域を動かす必要がない(/動かしてほしくない)設計になっているとも考えられる訳です。

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では、そんなMIDコントロールの無い機器がそれだけ考えぬかれた設計であるのならば、残りのBassやTrebleをすべて全開にすれば手っ取り早くバランスの取れたセッティングになるのではないか?とも考えられる訳ですが、これはそうも行きません。
なぜならそれは、人間には”聞こえやすい帯域”と言うものがありまして、たとえ違う周波数同士が同じ音量であったとしても、特定の周波数はより大きく聞こえる(感じられる)という現象が起きるからであります。
人間が最も聞き取りやすい音域は”2,000Hz~4,000Hz”(つまり高音域)と言われておりますので、高音域の上げすぎはより煩く聞こえる耳障りな音と感じられてしまうのです。
従って、ギターサウンドの要である中音域を上げ(または機器設計として特徴を持たせ)、BassやTrebleを少し控えめにするという定番のセッティングにも繋がります。
無論、最終的なセッティング/出音は、ギター本体の設計やピックアップの周波数特性、エフェクター、アンプリファイ(スピーカーキャビネット)と複数の要素によって変化します。
良いエレキギターサウンドとは、その中で魅力的なサウンド(中音域)を模索していく事だと言えるのかもしれません。
加えて、バンドアンサンブルの中でのギターサウンドという考え方や、それに伴い中音域を削ってしまう様な考え方等もあるわけですが、これはまた別の機会に。

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