知っていると、少しだけためになるかもしれない小技。
今回は、先日の定番フレーズに出てきました”
裏のベンド”に関連する小技。
”シンコペーション”や”アンティシペーション”を意識してみる。という内容です。
”シンコペーション”(/アンティシペーション)とは、”強拍と弱拍のパターンを変える等して独特な効果をもたらす方法”を指しますが、音楽的に難しく考えるよりも先に熟練者の方ならば自然と作曲やフレーズ創作に盛り込んでいる技術だと思います。
アドリブギターを得意とする方などは特に何も考えず行っている行為だと思いますし、リズム遊びの的な見方をするならば、ドラマーの方などもごく自然に触れている筈の概念です。

2拍目、4拍目が強調される事が普通なロックドラムにおいては、バスドラムなどを裏拍へと持ってきて音楽的な面白みを付加させることも多いかと思います。
逆に、2拍目、4拍目に特にインパクトのあるロックにおいては、そこに乗るメロディーやギターフレーズなどが裏拍に食い込んでくると非常に効果的。
大変面白い聞こえ方を生み出すものであったりもします。
定番フレーズで取り上げました”裏のベンド”もこうした面白さを狙った考え方であります。
実際に強迫のみに従った曲を作ってみれば、いかにつまらない物が出来上がるか。その一部分でも裏拍へと回してみるだけでお洒落な雰囲気に変わるかというのは簡単に試せる事であると思います。

さらに通常シンコペーションと言いますと、こうしたメロディやフレーズの一部分を裏拍へと回し、その聞こえ方の面白さを狙うものですが、強迫のハッキリしたロックドラムに乗せるならば、ある程度まとまったメロディやフレーズ(1小節丸々、極端に言えば曲全体)を裏拍へと回してやるだけで、全く違うものが出来上がったりもします。
メロディやフレーズというとその音列(音階)にばかり目が行ってしまうものかもしれませんが、その音が鳴るタイミング、”リズム”が変わると、聞こえ方は予想以上に大きく変わるという音楽の不思議を感じられる事柄であると思います。
ボーカリストが行う”フェイク”ですとか、ギタリストのアドリブ演奏。
そんな場合にシンコペーションを入れるのは最早当たり前の話でありますが、フレーズ創作や作曲に際してもシンコペーションの様な”裏拍”意識をもって望むと、マンネリ化した創作に新たな展開がもたらされるかもしれません。
出来上がったものが何か物足りないなと感じたら、裏拍を考えてみる。
簡単で効果絶大な創作に対する考え方の小技です。
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