気になるギタリスト92回目は、ベテランイギリス人ギタリスト「デイヴ・スチュワート」です。

80年代、「Eurythmics」のギタリストとして一躍人気者となった彼ですが、バンド自体がエレクトロポップなサウンドであるが為に、あまりギタリストと言ったイメージは沸かないのかもしれません。
寧ろ、音楽プロデューサー的な存在といった感じも受けます。

「Eurythmics」は、女性ボーカリスト「アニー・レノックス」とデイヴ・スチュワートのデュオ。
今でいうところのユニットの様な形態であります。
ギタリストが楽曲制作をしながら、バンドコンセプト含めてプロデュースしていくという形は今や珍しくも無い様に思えますが、その草分け的存在だと言えるのかもしれません。

当時、流行りでもあった電子サウンドをちりばめた「Eurythmics」サウンドでありましたが、その中に絶妙に絡むギターサウンドが大変印象的でもありました。
極端にエフェクティブなものも含めて、シンセサイザーと溶け合う様なサウンドメイク/アプローチ。
エレキギターの新しい世界を模索するギタリストの一人であったと言えるでしょう。

バンドは1990年に一度解散しますが、1999年に再結成。
近年、新作が出されている訳ではありませんが、活動は継続中です。
「Eurythmics」の成功から、プロデューサーとして多く活躍を見せる事となったデイヴ・スチュワートでありますが、ソロ活動や自身のバンド(ユニット)活動も継続しつづけていました。
そして迎えた2011年。
彼が単なるプロデューサーではなく、ギタリストであると証明するようなバンドが結成されました。

バンド名は「SuperHeavy」。
なんとボーカリストは「The Rolling Stones」の「ミック・ジャガー」だと言うのですから驚きです。
良くも悪くも癖の強すぎるミック・ジャガーと「Eurythmics」のデイヴ・スチュワート。
この二人が組んで一体どんな物が出来上がるのか?
結局ストーンズみたいになってしまうのではないか?
しかし、そんな心配は全く無用だったと思える程の、見事なブリティッシュロックを披露。
それだけではなく、多国籍的アプローチの新しい楽曲も生み出しました。
ミック・ジャガーという存在感の在りすぎるミュージシャンの新たな姿を引き出したこのバンド。
きっとそこにはデイヴ・スチュワートの卓越した手腕があったのではないかと想像します。
もちろんギタリストとしてもです。
アーティストとして成功し、プロデューサーとしても実績を残す。
その後、表舞台から去ってしまうミュージシャンも多い中、今だ現役で活動を続けるデイヴ・スチュワート。
今後もどんな活躍を見せてくれるか、依然楽しみな存在であると思います。
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