ギターを弾く上で知っておくとお得な楽典その79。
今回は和音を考える上で重要な音程差。
その音程差(度数)を確認する上で知っておくと便利な方法です。

音の違いを表す度数につきましては
以前の回を見て頂くこととしまして、これに倣い一般的なCメジャースケールについて考えてみますと、根音である”C”音から和音の性格を決定付ける和音の三度”E”音までの音程差は長3度。
そのE音から和音の五度である”G”音までは短3度。
すなわち、根音から長3度とまたそこから短3度という音程関係の組み合わせがメジャーコードの構成ということになります。

ではこれを
和音の転回という理屈を用い転回してみますが、さてこの時、転回されたE音は根音からどういった音程関係(度数)となっているでしょう?
答えから先に行ってしまうと、一オクターブ低くなったE音と根音の関係は短6度です。
実はこれ、とても簡単な方法で導き出す方法があるのです。
最初のCメジャーコードの形で、C音とE音の関係性は、全音二つ分の差の長3度関係。
この”3”と言う数字に注目し、9という数字からこの3を引きます。
すると6ですので、加えて”長”とは逆の”短”に変換してやるだけです。
9-3+(元の音程差が長関係なら短へ、短なら長へと変換)
なので長3度関係にあったC音とE音を転回した形の音程差は短6度と言う結果が導き出せます。
同様に、和音の5度であるG音を根音から見みた度数で考えますと、 長3度+短3度=完全5度という関係です。
この場合にも9からこの5を引き、完全音程の場合にはそのまま完全を付けて、転回された形は完全4度と導き出せます。
完全5度を転回すれば完全4度関係になるというのは覚えていらっしゃる方も多いでしょうから、この辺りは気にする必要もないかもしれませんが。
しかし、この方法を覚えておくと、シックスコードなどに付加される長6度音程を転回するとさて何度?と考える際にも直ぐに答えが出せます。
9-6+(長を短に変換)ということで長6度音程を転回すればルートとの音程差は短3度です。
こんな風に和音構成音と各音の音程差を考えてみると、和音の性格を決定づける音程差がどんな組み合わせになっているのか、また転回した形ではどういった関係になっているのかが良く分かると思います。
ギターコードを自分で考える(転回や省略を考慮に入れてより良い響きを考える)際にも役立つ方法かもしれません。
9-(対象音程から見た音程差の数値)+(長なら短へ、短なら長へ、完全音程はそのまま)
覚えておいて損のないやり方ではないかと思います。
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