ギターを弾く上で知っておくとお得な楽典その89。
今回は、リズム的な概念シンコペーション(/アンティシペーション)についてです。
以前、
ちょっとした小技でも取り上げた事があるシンコペーションですが、そもそもシンコペーションとは何だ?という方には少々判りにくい内容だったと思いますので、今一度この概念について見直してみようと思います。
まず、シンコペーションの基本的な形。

簡単に言うとシンコペーションとは、強拍以外の音を伸ばすなどしてアクセントとし、リズムに変化を与える事であります。
つまり、上記の場合ですと、下の図の赤丸がシンコペーション。
頭ではなく裏拍にアクセントが来るので、これだけでかなりリズムの印象が変わります。

また、強拍以外の音を伸ばすだけがシンコペーションではありません。
この様に休符を入れて演奏しない状態もまたシンコペーションと言えます。

正確にはアンティシペーションと分類されるこの様な形態もロックなどではまとめてシンコペーションと言われる事も多いです。
メロディやフレーズの頭が前小節に突っ込む形。
いろいろな場面で多用されている形であると思います。
さて、このシンコペーション(/アンティシペーション)をギター演奏する上でどう扱うか?という話になりますが、リズム的にアクセントが欲しい場面で非常に有効な方法となります。
ギターフレーズやコードストロークにこの考え方を活用すれば、それだけで面白味のある伴奏が出来上がるかもしれません。
もちろん、良いメロディが思い浮かばないという場合にも、ほんの少しシンコペーションを意識するだけで、メロディの印象が大きく変わる事もあるでしょう。
シンコペーションという考え方は、リズム楽器のみに有効な方法ではなく、様々な楽器演奏において効果的な手法なのであります。
フレーズを作ってみたが何かつまらない。
メロディを書いてみたがどこか単調。
そこに少しシンコペーションを加えてみると、それだけで大変魅力的なものに変わる可能性があるのです。
もちろん、シンコペーションばかりを意識し過ぎるのもズッコケた感じになってしまいますが、困ったときにはこうしたリズムの変化を試してみると良いかと思います。
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