アメリカのブティックアンプブランド「Benson Amps」から、なんと筐体内部に”ヒーター”を搭載したファズペダルが発売になりました。

Benson Amps 「Germanium Fuzz」という製品です。
エフェクターにヒーター内蔵とは少々驚きの仕様ではありますが、本機が”ゲルマニウム”ファズであると聞けばおおよそその理由に納得して頂けるのではないかと思います。
シリコントランジスタに比べ、温度変化による影響の強いゲルマニウムトランジスタは、安定した音を出すのが難しいという特徴を持っていますが、これを常にベストな状態で作動させられる様内部にヒーターを搭載してしまったというのが本製品であります。

”熱バイアスコントロール”と名付けられたこの機能は、本機電源をONにすると同時に作動。
内蔵ヒーターがコンデンサを適温まで温めてくれます。
しかし、急激な温度変化はこれまたいけませんので、適温になるまで2~3分待つ必要があります。
本体電源投入後、LEDはオレンジ色に点灯し、これは”温め中”のサイン。
コンデンサが適温になるとLEDがグリーンへと変わり、準備OKのサインとなります。
これだけ内部コンデンサの温度というものに気を使った本品は、その筐体カラーにも意味があります。
直射日光下で使用した場合に備え、あえて温度変化の少ない白色を選んでいるそうです。
搭載されるコントローラーは、Volume、Gainに加え”Impedance”コントロールを搭載。
これは、入力インピーダンスをコントロールするもので、低めに設定すればよりタイトなサウンドが得られます。
しかし、インピーダンスを低い値に設定し、他のエフェクターと組み合わせた場合、サウンドに悪影響があるということで、本機にはバッファーが搭載されております。
これにより、前段にブースターを接続する様な使い方も可能にしております。
動作電源は9V。
乾電池駆動には対応していません。
ゲルマニウムファズの弱点を物理的に克服した新発想ファズ。
”トランジスタが温まるまで待つ必要がある”というのが、何と言いますか斬新であります。
しかし、温め中でも音は出ますのでご心配なく。


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