先週に引き続き、はんだ付けの知識をテーマとするちょっとした小技。
今回は、ヤニ(フラックス)入りハンダについての基礎知識です。

よく見かけるはんだ線には、”ヤニ入り”と書かれています。
このヤニには、はんだを行う端子などの金属表面の酸化物を除去し、はんだ付け後の表面の酸化を防止する目的で混ぜ込まれている物質です。
はんだに熱を加えた際に広がり易くする効果もあります。
つまりは、はんだの扱い易さ、作業のし易さにも影響するものです。
普通、電子回路などにハンダ付けを行う際には、このヤニ入りが用いられます。

”ヤニなし”のハンダも販売されていますが、基本的に金属加工などに使用されるものです。
それでは、ヤニなしはんだは電子回路に使用出来ないのか?というとそうでもありません。

ただしその際には、液状”フラックス”が別途必要になって来ます。
”フラックス”という名で販売されていますが、これはヤニ入りハンダの”ヤニ”と同じもの。
松脂から作られている物質ですので、ハンダに含まれている場合は特別”ヤニ”と言われておりますが、フラックスもまた同じ松脂原料の液体です。

ヤニ入りか否か、フラックスを使用するかしないかは、直接ハンダのやり易さ、作業難易度に直接かかわってくる部分ですので、しっかり確認しておいた方が良いでしょう。
前回触れました、”鉛入り”か”鉛フリー”かの差とあわせて、ハンダ付けを行う際には良く確認すべき要素であります。
それでも慣れないうちは、はんだを盛りすぎてしまったり、また逆に少なすぎたりと上手く行かない場合もあるかと思いますが、”鉛入り”、”ヤニ入り”、ハンダの温度、その辺をしっかり押さえておくことで、案外上手に作業できるのではないかと思います。
ちなみに、ヤニ(フラックス)にも毒性のある物質が含まれています。
作業は、換気などに十分気を付けた上で行って下さい。
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