最近では、マルチエフェクターではなく”
ギタープロセッサー”と呼ばれる製品も大分増えて来ました。
パソコンとの連携を視野に入れられた製品や
デスクトップでの使用をメインとした機器など、デジタル技術の進化と共に、ギターエフェクターもその姿を変えて行きます。
そしてまた、アメリカブランド「Atomic amps」から新たな”ギタープロセッサー”が発売になりました。

コンパクトなサイズと高品位でパワフルなサウンド。
アンプ、エフェクト、キャビネットシミュレーターが一つになったギタープロセッサAtomic amps 「AMPLIFIRE PEDAL」です。
既に数年前のNAMM SHOWでその存在は確認出来ていましたが、満を持しての発売/日本上陸となるようです。
アンプライクな直観的操作を可能とするGain・Level・Masterの3ボリュームとBass・mids・Treble・Presenceのトーンコントロールを装備。
LEDモニタとプリセットバリューコントロールやSAVEキーなどが並ぶ本体はこのタイプとしてはかなりシンプルなものです。
やはり音色エディットの胆は、Win & Macとの連携。本体上部に配備されたUSB端子を利用しコンピューター上で詳細な音色設定をする様設計されているあたりは”ギタープロセッサー”と呼ぶべき製品なのだと思います。
ダイレクトレコーディングに対応するべくXLR出力も備えている点を見てもそうです。
やたらとパッチコントロールの為のボタンを配置するよりも音色エディットはパソコンで、そして3フットスイッチ装備の剛健な筐体はフロアマルチとしても使用可能という合理性を追求した形に見えます。

プリセットエリアは128。シンプルな機器ですので、当然MIDIコントロールに対応しています。
センドリターン端子搭載でリターン端子はモノラル対応のステレオ。AUX IN端子としての利用も出来るようです。
本体側面にはIN/OUT(ステレオ)とヘッドフォンジャックが装備された形。
無駄な機能は何一つ無いと言わんばかりの計算されつくしたインターフェイス構成になっていると感じます。
強力なキャビネットシミュレーターと共に”類稀なトーン”と謳われている本機ですが、アンプモデリング技術の部分は高品位VST(DAW用プラグイン/音源)で有名な「Studio Devil Guitar Amp Technology」社の技術が使われているようです。
アナログ回路や真空管至上主義者を唸らせる最新のチューブモデリングアルゴリズム。
もうすぐ(既に?)リアルな真空管アンプをあえて選ぶのは、クラシックカーを愛好するのと同じような意味になってしまうのかもしれません。
利便性や単純性能では、最新型の方が上なのは当たり前でしょうから。
更に言えば、デジタル物はファームウェアを含め音色パッチのアップデート等、尚もクォリティアップの可能性すらあるのですから凄いものです。
とは言え、数年後には、これ以上の基本性能を持った新型が登場してくるのだと思いますけれども。
車を見ても、コンピューターを見ても、何もかも進化しつづけている今を見れば、こんな製品がどんどん出てくるのも当然の事かもしれません。
最新の技術で目指しているモノが時代遅れの真空管システムというのが妙に面白く感じます。


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