気になるギタリスト69回目は、80年代多くのビジュアル系ロックバンド生まれていく中活躍した日本人ギタリスト「LEZYNA」氏です。
「LEZYNA」氏が広く世にその名を知られるきっかけとなったのはと言えば、80年代後半人気を誇ったバンド「JUSTY-NASTY」。

メジャーデビュー前のアルバム「PLEASURE OF THE SLUTS」発表時のメンバーに名を連ね、グラムメタルの影響を受けた様な結成当時の「JUSTY-NASTY」らしい風貌でジャケットにその姿が映し出されております。
その後、メジャーデビューを果たし(1989年)人気バンドとなって行く「JUSTY-NASTY」ですが、メジャーデビュー時には既に「LEZYNA」氏の姿はありません。
当時の日本のバンドでもメジャーデビュー前のメンバー交代というのは、結構在ったように思いますのでそのこと自体は致し方ないと感じたものですが、華のあるギタリストという印象を受けていただけに残念な出来事でありました。
その後の「LEZYNA」氏はというと新バンドを結成し活動していくこととなります。
そして生まれたバンドが「STRAWBERRY FIELDS」。

ボーカルは元D'ERLANGERの「福井祥史(よしひと)」氏。
元有名バンドのメンバーが集ったバンドと言うことで、それだけで注目度の高い存在でありました。
90年代に入り、STRAWBERRY FIELDSはインディーズレーベルから2枚のアルバムをリリース。
そして、1991年。アルバム”nouvelle parfum”をリリースしメジャーデビューを果たしました。

バンドの方向性としては、福井氏のパワフルボイスが遺憾なく発揮される様な楽曲から、メロディアスで聞きやすいキャッチーな曲まで多彩。
複雑な曲展開を交えながら、幻想的で壮大なSTRAWBERRY FIELDSの世界を作り出して行きました。
もちろんそこには、作曲家としてLEZYNA氏の手腕も発揮され、メンバーそれぞれの個性も際立つ大変ユニークな存在のバンドになっていたと思います。
そして、ビジュアル系としても”耽美”という重要な概念をバンド内で一番発揮したのは、LEZYNA氏でありました。
時にぶっ飛んだ様な衣装に身を包みステージに立つLEZYNA氏は、福井氏のパワフルなステージワークと共にバンドのアイコンとも言える存在でした。

そんな独自の世界観を作り出して行った「STRAWBERRY FIELDS」。
92年には「ALiBI」、「Soul Flower」と2枚のアルバムを立て続けに発表しましたが、その後解散。
今や伝説的とも言える他のビジュアル系バンドと同じく、短い活動期間だったと言えるでしょう。
しかし、その短い活動期間の中で確かな存在感を示したバンドであったと思います。
完成度の高いアルバム達も今や中古でしか手に入らない状態というのが悲しくもあります。
さて、「STRAWBERRY FIELDS」解散後のLEZYNA氏はというと、長い期間沈黙。
ウィキペディアによると、JUSTY-NASTYのドラマー大石氏とのセッション活動もしていたという話ですが、これについては良く知りません。
それだけ、長い期間ほぼ活動休止状態であったのだと思われます。
しかし昨年。オリジナルメンバーによる「JUSTY-NASTY」復活に伴い再びLEZYNA氏の活躍が見れる様になりました。
今年8月には、インディーズシーン伝説のヴィジュアル系バンド、これまた復活した「EX-ANS」にLEZYNA氏の参加が発表されました。
今後、どのような形で活動を続けて行かれるのか不明ではありますが、日本のロックシーンを彩った華のあるギタリストの復活に期待したいと思います。
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