ギターを弾く上で知っておくとお得な楽典その62。
前回は二つの音を転回させたらそれ何度?という内容でしたが、今回は和音の中の特定の2音に注目し、それを転回させるとどうなるか?と言った事を見ていきたいと思います。
まずは、こんなコード。

見ての通り、Cを根音に長3度、完全5度、長7度が積み重なったCメジャーセブンスです。
ちなみに構成音は、C・E・G・Bとなります。
さて、和音というものを考えた場合、構成音の中でも特に重要な役割を持つ音程というものがありまして、このCM7の場合ですとコードの性質を決定付ける3度音(つまりこの場合E音)と付加された7度音程B音がこの和音の中で重要な要素であると言えます。
極端な話、5度音程など省いてしまってもコードの性質としては何ら問題は無い訳です。
では、そうしてみた場合の3度と7度を抽出してその関係性を見てみますと・・・

E音とB音。
双方の関係は丁度完全5度。
つまり、CM7コードは、根音の上に長3度関係にある音とそこから完全5度上の音程が積み重なった物。
ルートCの上にEのパワーコードが乗っかった形と考える事も出来る訳です。
この完全5度関係にあるM7の3度と7度に当たる2音。
和音の転回という理屈に当てはめて考えれば、必ずしもE音の上にB音が乗っているという必要もありませんので、この2音を転回させてみると・・・

完全5度関係にある2音の転回ですので、当然完全4度のこんな形になります。
さてここで考えるのは、この和音を分解しさらに転回させてみた結果のルートとパワーコード、それに転回した型の4度関係の2音。
楽曲のコード/和音というものは、常に同時に全部の構成音が鳴っている必要はありません。
むしろ一つの楽器で考えれば、コード構成音のどれかを鳴らしているという場面の方が多いはずです。
すなわち、CM7の場面でギターパートは「Eの5度コード」または、BとEという4度関係の2音を鳴らすという考え方が出来る訳です。
ルート音に関しては、他の楽器に任せても問題無いのですから。
もちろん、ルートを刻みつつEとBの2音を絡めリフを考えるという事も可能になります。
これに関してはロックギターとして良くある形態と言えるものだと思います。
以上は、コードを分解して考えてみれば至極当たり前の話ではありますが、和音の中の重要な音とその関係性を今一度考えてみると、伴奏のアイディアがさらに広がるのではないかと考えられます。
以前記事にしました、
コード構成音を利用したフレーズ作りと組み合わせて考えてみると、さらに伴奏のアイディアが浮かぶのではないかと思います。
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