知っていると、少しだけためになるかもしれない小技。
今回はピッキングの強さについて。
”しっかりとしたピッキング”と”弱いピッキング”と言った事に触れてみたいと思います。

ピッキングは常に全力で?
パワー溢れるピッキングが信条だというギタリストもいらっしゃるでしょうが、多くの方の場合常に100%の力でピッキングをしてはいないものだと思います。
これも、訓練次第という面はありますが、常に全力ではなかなか早いピッキング動作もし辛くなりますし、長いフレーズを弾き続けるのも困難であります。
それに、常に全力ではそれ以上の力感ある音は出せません。
弱い方向、一方向しかニュアンスが出せない事にもなります。
その為、無理のない力で、それでいて”しっかりとした”ピッキングを目指す事となりますが、この時やはり大切なのは”しっかりと”ピッキング出来ているかどうかという事になると思います。
無駄な力を抜こうとするあまり、ただ弦をなめるだけのピッキングではギターを良い音で鳴らすのは難しいです。
派手に歪ませてしまえば若干分かり難くはなりますが、やはりしっかりとピッキングが出来ている上級者の演奏とただ恐る恐る弦を舐めている状態のピッキングとでは出音に差が生まれてしまいます。
たかだか弦を弾くという行為でも僅かな部分で差が出てしまうのが、ピッキングは奥が深いと言われる理由の一つでもあると思われます。

さて、もう一つピッキングの違った考え方。
あえて弱くピッキングするという技術です。
ピッキングで音の強弱(/出音の音量だけでなく、サウンド自体を変化させる)を出すというアプローチの仕方があります。
上級者の方から言わせれば、それはピッキングをする上で常識という考え方だと思いますが、これも訓練をしなければなかなか難しいテクニックであると思います。
そもそも、初心の頃に情感を出すためにあえて弱めのピッキングをしよう(混ぜていこう)などとは考えないものだと思われます。
しかし、人間が演奏する音楽でありますので、こうした強弱を使ってフレーズや曲を表現するというのは当たり前の技術なのであります。
当然のことながら、この場合にも”しっかりとしたピッキング”をしつつ、ピッキングの強弱をコントロールせねばなりませんので、思った以上に難しい技術でもあります。
何はともあれ、やってみようとする事が一番です。
意識的にこの部分は弱いピッキングで。と練習してみる事がまずは大切かと思います。
世の中にはパワーピッキングに拘るアーティストも居れば、逆に如何に出来るだけ”弱め”のピッキングで良い音を出せるかと拘っているギタリストもいらっしゃいます。
どこを目指すのかは各々の自由だと思いますが、まずはなるべく思い通りにピッキング出来る様になるのが目標なのだと思います。
これがまた、言うほど簡単な事ではないのですけれども。
同じ楽曲やフレーズを弾く際にも、正確性はもちろん、ピッキングの強弱という点に注意を払って練習するようにしてみると、ギタリストとしてさらにもう一歩成長出来るかもしれません。
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