ギターにまつわるちょっとおもしろいグッズ。
今回とりあげますのは、こちらのベース用ドライブペダル。

イケベ楽器店オリジナルブランドとして知られる「Noah'sakr」から新発売となる製品「Chim -Fuzz-」は、沖縄を拠点とする大人気バンド「ORANGE RANGE」のベーシスト、「YOH」氏のシグネイチャーペダルとして開発されたペダルです。
”LOW”と”RAW”という二つの低域コントロールを持つ拘りのベース用ドライブペダルでありますが、一体この製品のどこが面白グッズなのか?と申しますと、それはこのペダルの開発動機にあります。

と言いますのも「YOH」氏は、レコーディングの際に素のベース音を録音し、それをパソコンで歪み加工したものを利用したりしているそうです。
そうして生まれたサウンドを基準に「こういうサウンドが出るペダルはありませんか?」と依頼したのが本機誕生のきっかけなのだそうです。

普段DAWソフトウェアを活用している方はよくご存知だと思いますが、現代のDAWソフトウェアにはアンプもエフェクターも標準搭載されているのが一般的です。
オーディオインターフェイスなどを通じ、ギターからパソコンへと送る信号はクリーントーン。
そのクリーントーンを録音したファイルに歪みや空間系エフェクトなどを後から加工という事が簡単に出来ます。
そうして加工したものを録音(音楽ファイル化)する以前に、自身の演奏したクリーントーンのギターサウンドを”再生する際”、様々なエフェクトをかけて聞くという事も出来てしまいます。
録音したファイル(自己演奏)を再生する段階で後からエフェクターをかけられるというのは楽器演奏家として少し不思議な感覚でありますが、実に簡単に行えてしまう事なのです。
ネット上には優秀なフリー(無償)のプラグインエフェクトやプラグインアンプリファイなども数多く存在しますので、アンプやエフェクター実機がなくとも、今やかなりのクォリティのサウンドが作れてしまいます。
もちろん、この部分にお金をかけ、有名ブランドのプラグインエフェクトを購入するといったグレードアップ方法も考えられます。
当然、こうした技術はプロの現場でも大いに活用されておりまして、今やステージ上であってもパソコンは必須というミュージシャンも珍しくありません。

そんな時代に生まれた「Chim -Fuzz-」。
パソコン上で作成されたサウンドを再現するペダル。
普通とは順序が逆の様な気もしますが、アーティストのレコードを聴いて似たような音が出したい。とアンプやエフェクターを探しているのと根本的には変わらないのかもしれません。
しかしながら、音楽制作にコンピューターの活用が進んだ現代ならではの開発動機である本ペダルは、今の時代だからこそ生まれた、面白い存在の製品なのではないかと思います。


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