知っていると、少しだけためになるかもしれない小技。
今回は、ギターを演奏していく上で必要な”気づき”という物をテーマに進めてみたいと思います。
ある物事に”気づく”という事。
乱暴な言い方をしてしまえば、この世のあらゆる事柄を突き詰めようとしたとき、それは必ず必要になるものでして、ギターの上達に限らず、学問でもスポーツでも”気づき”なしには上達して行かないものなのではないかと思われます。
さて、物事に”気づく”という事の大切さですが、エレキギターに於いて判りやすい例をあげるとするならば、初心者の方にありがちな”歪ませすぎ”という問題があると思います。

そもそも、エレキギターを手にして間もない方が何故歪ませ過ぎてしまうのか?という点ですが、まずこれはロックなイメージがあるのではないかと思われます。
迫力あるサウンドこそがロックギターであるとするならば、派手に歪ませたほうがそれに近いフィーリングが得られると過剰に歪ませてしまう事に繋がるのではないでしょうか。
そして、もう一つ。
思ったよりもエレキギターは”鳴らない楽器”であるからです。
”鳴らない”というと少々誤解を招く言い方かもしれませんが、簡単に言えばエレキギターそう容易く”思い通りに音の出せない楽器”であるというのがその意味です。
ギターを手にして間もない方であれば、ピッキングはおろか押弦さえもろくにおぼつかないものです。
さすれば当然のように鳴りません。
音が変に途切れてしまったり、妙な音が出たりと兎に角思い通りになど行かないのが普通です。
しかし、派手に歪ませてしまえばどうなるかと言えば、それこそギター弦に少し触れただけでも音が出ます。
楽に音が出る=この方が良いのではないか。と、勘違いしてしまう原因です。

当然、その状態では、正しく押弦やピッキングが出来ている訳でも無ければ、ミュートがしっかり出来ている筈もありません。
自然と実際に出てる音は滅茶苦茶な状態です。
その演奏を聴いた上級者の方はどう思うでしょう?
そして、上級者の方に意見を聞いたとするならば、その方はなんとおっしゃるでしょうか?
おそらく、「それでは問題」、「弾けていない」など、否定的な意見が聞かれるのではないでしょうか。
もっと単純に「歪ませすぎ」だとおっしゃる上級者もいらっしゃるかもしれません。
しかし、初心者からしてみれば、この上級者の意見が正確に理解出来ません。
ヘヴィーメタルが好きな初心者の方でしたら、「好きなバンドはこの位の音(歪み)をさせているのに、何が問題?」と疑問に思ってしまうかもしれません。
そうです。これこそ”気づき”の問題であります。

上級者の方にしてみれば、至極当然、当たり前の事柄(正しい押弦やピッキング、ミュート)も、初心者にとっては未知のもの。
何が必要か、何が大切か、という様々な事柄にまだまだ気づいていないが為に間違った方法(歪ませすぎ)を選んでしまっているのです。
先ほどのヘヴィーメタルの例で考えるのならば、そうしたアーティスト達は過大に歪ませた状態のギターを操る為の技量を磨いてきた達人です。
恐るべき程の繊細なギターの扱いやミュート技能があってこそのあのサウンドであるという事であります。
それを初心者の方がゲイン量だけ真似をしても、当然上級者の方にはほかの部分の不備に気づかれてしまうという事なのです。
そして、こうした”気づき”という概念はギターをやる以上永遠に付きまとう事柄でもあると思います。
これはこうだと思い込み、気づきを止めてしまえばそこで上達は鈍化します。
逆に、何かに気づけば更なる上達につながるかもしれないというのは、初心者も上級者も同じであると思います。
なぜなら、何かに気づけば自ずと練習法や練習内容にも変化が訪れる筈でありますから。
という事で、初心者の方は、上級者の方の言葉や意見が良くわからなければ、さらに詳しく解説を求めてみるのが良いと思います。
同じギター愛好家であれば、多分丁寧に教えて下さる筈です。
身近にそういう方が居ないという場合には、やはりギター教室などを活用してみるのが良いでしょう。
ギター講師の方々は上級者であることはもちろん、気づきを積み重ねてきた「気づきの
プロ」でもありますし、またそれを教えるプロだと思いますから。
以上、”気づき”なくしてギター上達は見込めない(見込み辛い)というお話でした。
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