良質な歪みサウンドを得る為に使われる歪み系エフェクター。
ディストーションペダルをプリアンプの前に接続したり、はたまた複数台接続したりと、世界中のギタリスト達が望みの音を求め創意工夫を重ねてきました。
今日まで、様々な音色特性を持ったコンパクトエフェクターが登場してきましたが、ほぼデビュー当時の姿で長い期間製造されている歪みペダルがあります。
アメリカミシガン州に本社を置く、ProCo Sound製のディストーションユニット「RAT2」です。

「2」というからには「1」がある訳で、初期型「RAT」は1980年代ジェフ・べックが使用した事で注目を集めました。
「RAT」と「RAT2」の違いはと言いますと、「RAT」には動作中を示すインジケーターが無く、「RAT2」は本体ロゴRATのAの部分にインジケーターが搭載されるようになったという違いで、内部の設計変更などは無いそうです。
長い期間に亘って製造されている機器ですから、マニアの方に言わせれば、内部パーツの変更が成されているので音が違うという意見も耳にしますが、きっと私には其の差が分からないでしょう。
歪み系ペダルの特徴を言葉で説明するのは非常に難しいですが、RATの最大の特徴は濃密な歪みサウンドとでも言いましょうか。
ディストーションというよりもファズに近いなんて言う方もいらっしゃいますが、RATのセッティングはもちろんの事、ギターを含めた他の機材トータルで随分と変わるものなので一言で表現するのは難しいです。
ちなみに、ProCo RATは、こちらも歴史ある歪みペダルである「BOSS DS-1」(1978年発売)の影響を受け設計されたとされています。

RAT自体がかなりじゃじゃ馬なイメージの歪みペダルですが、更に出力を上げたTurbo RATなる姉妹機種も存在します。

随分と昔の話ですが、私もRATを所有していました。(何故か二台)
インパクトのある歪み加減。クセの在るトーンフィルター。弄れば弄るほど面白いペダルでありました。
機材を整理した際に手放してしまった「RAT」ですが、今でも記憶に残る「RAT」の音が妙に懐かしく思う事もあります。
最近発売されたZOOMマルチエフェクター
G1onには、ProCo RATをシミュレートしたパッチが搭載されています。

ZOOM / G1on Guitar Multi-Effects Processor
歴史のある名ペダルを手軽にシミュレートパッチで体験出来るようになったのは嬉しいですね。
ProCo RATは個性的な歪みペダルであると思いますが、ハマると非常に使いでのあるディストーションペダルであると思います。
機会があれば、是非触れてみて頂きたい一品です。


石橋楽器店
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