昨年末の記事、BOSSコンパクトエフェクター(
オーバードライブ系 /
ディストーション系)の続きです。
今回は少々変わった歪み系シリーズ。
先ずは、オーバードライブ/ディストーションに並ぶ歪み系エフェクトの定番、ファズFZ-5です。

BOSS / FZ-5 Fuzz
2007年発売のBOSSコンパクトエフェクターとしては比較的新しい製品です。
それ以前にもファズFZ-3やハイパーファズFZ-2等のファズペダルを販売していましたが、現行FZ-5の一番の特徴は「COSM(Composite Object Sound Modeling)」技術が使われている事です。
元々シンプルな回路であるファズエフェクトは、同じ製品でも個体差が大きいと言われて来ました。
そういう意味で考えるとデジタルモデリングされたFZ-5は、当たり外れのないファズであると言えるかと思います。
3モード搭載で異なるキャラクターのファズを一台で使い分けられる点も良いです。
モードFはもちろんFACEの略で、伝説の「顔に見える」ファズペダルのシミュレートです。
調整次第で、何処までもブーミーになったり、潰れすぎて訳が分からなく成る程の音色変化をもたらすファズペダル。
好みの分かれる歪み系エフェクトですが、ファズペダルにしか出せない音というものがあるのも確かです。
このFZ-5に使われている「COSM」は、少し前からBOSS製品に良く取り入れられてきた技術ですが、現在も続くツインペダルシリーズで、「COSM」搭載のドライブゾーンOD-20というエフェクターがかつて販売されていました。

OD-1やMT-2などBOSS歪み系エフェクトを始め、22種類ものの歪みサウンドを内蔵していたエフェクターです。
現在は販売終了となってしまったOD-20ですが、中古市場などでは見かける事があります。
同様に「COSM」技術を使い、Fender社のライセンスの下、往年の名機をコンパクトサイズに凝縮したモデリングアンプ、レジェンドシリーズという製品もあります。

BOSS / FRV-1 63 Fender Reverb
FRV-1は、「'63 Fender® Reverb」を忠実にモデリング。
コンパクトエフェクターのサイズでこんな事が出来てしまうようになったのも、デジタル化とモデリング技術向上の成せる技だと思います。
他にも、「'65 DELUXE REVERB」をモデリングしたFDR-1。
「'59 BASSMAN」をモデリングしたFBM-1と全三種類のレジェンドシリーズが発売されています。
現在でも生産されている、それらFenderの名作アンプを手に入れようとすれば、かるく10万円以上してしまう事を考えると、コンパクトサイズのモデリングアンプはお手軽で便利と言えるかもしれません。
唯、このレジェンドシリーズ。
至極当たり前の話なのですが、これ単体で現代的な歪みサウンドが得られるかというとそうではありません。
Fenderサウンド志向の方や、他の歪み系エフェクトと合わせて活用出来るような方など、少々通な方向けへの製品だと思います。
歪み系と言っても、これだけ多くの製品を取り揃えるBOSSコンパクトエフェクター。
生産終了品まで含めるとその種類は相当な数にのぼります。
エレキギターサウンドの要とも言える歪みですので、多くのギタリストが拘りのセッティングや一品を駆使し自分好みのサウンドを得ようと研究しているはずです。
マニアックな歪みペダルから、果ては自作歪みペダルなんてものを愛用しているギタリストもいらっしゃいます。
しかし、色々な歪みペダルを使ったが結局BOSSに落ち着いたなんて声を聞きます。
今や定番となったエフェクターブランドBOSSの実力を示す言葉なのでは無いでしょうか。
BOSSブランドのエフェクターに、当たり前すぎる印象や、ある意味ミーハーな印象を持っている方も、今一度BOSS歪み系に触れてみるとその実力を改めて実感出来るかもしれません。

BOSS / FDR-1 Deluxe Reverb

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