エレキギターとは直接関係の無い製品なのですが、ちょっとおもしろいなと思った音楽機器が販売されていたので其の話題を一つ。

KORG / MS-20 Kit
ギターのみならず電子楽器もお好きな方ならば、既にご存知の方も多いかと思われるこの製品。
KORGアナログシンセサイザーの名品、MS-20を自作(組み立て)出来てしまうキットです。
KORG MS-20が発売されたのは1978年ですから、今から30年以上前に設計されたアナログシンセサイザーです。
シンセサイザーって良く聞くけれど、実際何なの?という方の為に極簡単にご説明致しますと、さまざまな電子音を加工・カスタマイズして発音出来る鍵盤楽器と言う事になります。
ピーだのブーだのといった単純な電子音の波形を操作することで、実に多彩で面白い音が鳴る楽器と言う事ですね。
最近のDAWソフトウェアには、こうしたアナログシンセサイザーがシミュレートされた音源が付属していたり、有志の方が作ったアナログシンセのVST等も出回っていて、パソコン上でも手軽にアナログシンセサイザーの音色加工が楽しめる様にもなっています。
音色加工の部分は、ギター音色の加工に使われるエフェクターにも通じる技術です。

KORG / MS-20 MINI
つい先日、KORGブランドより86%サイズに縮小されたMS-20 MINIという製品が発売されたばかりなのですが、続いて自分で組み立てるMS-20 Kitが発売されました。

KORG / MS-20 Kit
”Kit”ですから当然バラバラの状態。
バラバラと言っても、組み立ては比較的簡単で、コネクターをはめ込んだりするだけです。
後は、ドライバーやボックスレンチがあれば自分だけのMS-20が組み立てられてしまいます。
組み立てに特殊な技能は必要無く、自作パソコンを組み立てる様な感覚に近いと思います。
販売価格の方はと言いますと、ミニサイズ完成品のMS-20 Miniが約40,000円。
自分で組み立てるMS-20 Kitが約100,000円。
組み立てキットは、意外と高価です。
にも関わらず、これが売れている様で、初回分は既に予約満了だったりするから驚きです。
やはり、アナログシンセサイザーをシミュレート出来る時代であるとは言え、実機である魅力。名品MS-20を”自分で組み上げる楽しさ”というのが高ポイントだったのでしょうか。
自分で組み上げる楽しさというのは、エレキギターの改造やエレキギターキットによる自作でも同じような事が言えるかと思います。

HOSCO等のエレキギター組み立てキットが有名ですね。
しかし、エレキギターキットの場合、アナログシンセサイザーキットの様に手軽な組み立てという風には行きません。
ヘッドの形状加工(省く事も出来ますが)等の木材加工技術や其の為の工具が必要であったり、電子パーツのはんだ付け作業など、ちょっとした技能が必要であったりもします。
多くのエレキギターキットが無塗装状態でありますので、塗装や磨きといった技術も必要となってきます。
組み立てるだけなら比較的簡単ですが、見た目も立派なギターにしようと思えば、かなりの時間と労力とを必要としてしまいます。
せめて、サーキット部分だけでも、手軽なコネクター接続になっていれば、組み立てやパーツ交換などに便利だと思うのですが、シンプルな回路・微弱な電気信号であるエレキギターでは難しいのでしょうね。
最近では、安価な入門用ギターも多く出回っている事ですし、なかなか手の出し辛いものであります。
他の音楽機材としては、エフェクター自作キットなども数多く出回っていますので、電子工作が得意な方であれば、そちらの方がとっつき易い自作キットであると思います。

こうした自作や改造というものの魅力というのは、どの分野においても発生する楽しみなのかもしれません。
そういった視点を巧みに突いてくるKORGの商品開発力は流石であると思います。
KORG MS-20 Kitは、数量限定品との事ですので、興味のある方はお早めにどうぞ。

KORG / PANDORA Stomp Ivory

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