知っていると、少しだけためになるかもしれない小技。
今回はギターパーツやエフェクター部品などに多く使われているめっき処理された部品についてです。
そもそも何故こうしたパーツ類にめっき処理が施されているのかと言えば、耐腐食性を持たせる為。
つまり金属部品を錆びさせないというのが大きな理由の一つであります。
しかし、ご存じの様にめっき処理された部品も錆びない訳ではありません。
めっき処理にも様々な種類がありますが、その処理面には目に見えない程の穴が開いており、長期間使用(=空気や水分に触れている状態)していれば、やがてそこから部品素地の腐食が起こってしまうのです。
めっき処理された古い部品表面に粒粒が浮き出る事がありますが、これは既に腐食が始まってしまっている状態でもあります。
この状態から更に時間が経過するとやがてめっき面が剥がれ落ちたりしてきます。
それより以前のトラブルとしては、めっき面の曇りなども起こります。
めっき処理とは、すなわち素地の上に金属によってコーティングされた状態ですので、このめっき素材自体も変化・劣化を起こしうるものであります。
しかし、この程度ならば見た目が悪い位の問題ですが、やはりこれも放っておくとさらなる処理面の劣化につながります。

めっき部品の曇り程度でしたら、曇り取りクリーナーなども販売されていますので、そうした製品の活用を考えてみても良いでしょう。
問題は、先ほどの様なめっき部品の腐食が酷くなってしまう場合です。
結論から言えば、めっきパーツの腐食が進んでしまった後では、どうにもなりません。
綺麗に磨きなおし、再めっき処理を行うという方法もあると言えばありますが、こうしたリペアを個人レベルで行うのはかなり大変でしょう。
ならば、事前に対処するしかないのですが、基本的には過度な湿度/水分を避ける事。
良くギターを触った後に、弦をクロスで拭きなさいと言いますが、こうしたちょっとした手入れをするとしないとでは大きな差が出ます。
(最近は優秀なコーティング弦があるお陰で、拭いても拭かなくてもろくに変わらないと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、練習後に手入れをするかしないかで弦の劣化に大きな差が出ます)
これは、めっきパーツにも同じ事が言えるわけでして、やはり練習後は金属パーツ類なども丁寧に拭きあげてあげるのが理想的です。

それでもまだ心配だという方は、カー用品などで販売されているめっきコーティング剤などの導入を考えてみても良いでしょう。
前述したとおりピカピカのめっき面にも実は小さな穴が開いている訳ですが、こうしたコーティング剤はその穴を塞いでくれる効果があるそうです。
めっき処理自体が素地のコーティングと言えるものなのに、それをさらにコーティングするというのも少々不条理な気も致しますが、めっき部品を長持ちさせたいのであれば致し方ない事なのかもしれません。
わたくし個人的には、くすんだ部品も腐食した部品もそれはそれで長く使った証として愛着を感じるものなのですが、大切なギターを何時までも美しい状態に保ちたいと考える場合には、こうしためっきパーツのメンテナンスもしっかり考える必要がああるかと思います。
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