携帯”電話”という言葉が死語になりつつあるのではないかと思える程に、多用な進化を続けるモバイル機器。
最早、電話機能の方がおまけと化してしまっている感じさえします。
こうした便利なモバイル機器は、単体使用の枠を超え他のデバイスと組み合わせて使える、便利で多用途なアイテムとして利用されています。
今や、音楽機材とiPhone/Android用アプリの連携という試みも珍しくありません。
現在、高機能ルーパー
「DITTO」で知られるt.c.electronicブランドから、ちょっと面白いiPhone/Android用アプリ対応のシステムが組み込まれたストンプペダルが発売されています。

tc electronic / HOF Hall Of Fame Mini
この「HOF Hall Of Fame Mini」というミニサイズリバーブペダルにも組み込まれているシステム、t.c.electronic 「toneprint」です。
「TonePrint」の機能は、音色パッチのコントロールと管理が主な目的です。
エフェクトのかかり具合や可変域をエディットし、そのプログラムをストンプペダルへと転送することによって、瞬時に気に入ったパラメーターの音色を再現する事が可能です。
もちろん、他メーカーのこうした機器/機能と同じように、アプリ上での音色管理や有名アーティスト作成のパッチをダウンロードし本体に転送、といった事が手軽な操作で可能になります。

t.c.electronic / Vortex Flanger tcエレクトロニック フランジャー
パッチに含まれる情報には、コントロールつまみの可変域まで変更する機能が含まれており、同じストンプペダルでもよりワイドなエフェクトのかかり具合に変化させる事も可能です。
規定のパラメーターを越えたサウンドメイク可能という事は、一台のストンプペダルが相当な表現力の幅を持っているとも考えられます。
t.c.electronic「TonePrint」システムのもっとも面白い点は、ストンプペダルへのパッチ転送方法です。
iPhone/Android用「TonePrint」専用アプリを使い、パッチ情報を選択後、「Beam(ビームを送る)」を選択。
準備が出来たら、iPhone本体をギターのピックアップに近づけパッチを転送するだけです。
特別な接続ケーブル等は要りません。
iPhoneとエレキギター、それにエフェクターがシールドでつながれていれば、それだけでOKです。
何の事やら分かり難くはありますが、パッチ情報を音声データに変換して送る方式のようですね。
ファックスやダイヤルアップ接続、ハードディスク・フロッピーディスク以前のカセットテープに情報を記録していた時代を思わせます。
よく考えてみると、エレキギターという楽器は、ピックアップという”マイク”を持った道具な訳ですから、そこへ音声データを直接送り込んでやるという方法は、実に理に適っている方策だと言えるのかもしれません。
使い古された技術と先端デジタル技術の融合。
目から鱗のような気がしてなりません。
(本体にUSB端子を持つ製品では、USBを介して接続・パッチ転送に対応しています。)
現在、t.c.electronic「TonePrint」システム対応の機種は、揺れものやリバーブなど10種類。
加えて、ベース用アップヘッドとコンボアンプが発売されています。
今後「TonePrint」システム対応製品も増えていくと思われますので、行方が気になるシリーズであります。

t.c.electronic / Flashback Delay & Looper

Gibson、Fender、Martinなら充実の品揃えの石橋楽器店!
- 関連記事
-
スポンサーサイト