今回取り上げる製品はベースギター用エフェクターなのですが、その仕様がちょっと面白いものでしたので取り上げてみました。
そのエフェクターとは、ベースプレイヤーご用達ブランドとして知られ、アンプリファイやベース用エフェクター、アクセサリー等を製造販売するブランド「EBS」から発売されている製品です。

EBS / Billy Sheehan Signature Drive
超絶技巧を武器に、唯一無二のベースプレイで観客を魅了する名ベースプレイヤー。
アメリカのハードロックバンド「Mr.BIG」のベーシストとして有名な「ビリー・シーン」のシグネイチャーモデル、EBS 「Billy Sheehan Signature Drive」です。
エフェクト種別で言えば、コンプレッション機能内蔵のベース用歪みペダルであります。
4コントロール搭載の本体は、90 x 115 x 35 mmと若干大き目。
本体中央には、コンプレッションの動作切り替えの為の3点スライドスイッチ、High/Mid/Offの切り替えスイッチが搭載されています。
COMPスイッチがMid位置の時にはレベル設定が可能(内蔵トリマスイッチで調整)で、スレッショルド(コンプレッサーの圧縮レベル)調整の為のトリマスイッチも内蔵しています。
コンプレッサー部分でもかなり拘ったセッティングコントロールが出来うる設計です。

EBS / Billy Sheehan Signature Drive
メインコントロール部に目を向けてみると、クリーン、レベル、トーンとドライブがそれぞれ調節出来る仕様となっているのが分かります。
更に本機には、クリーンループとドライブループというエフェクトループを内蔵しています。
クリーンとドライブ2チャンネル仕様だと言うのは見て分かりますが、このコントロールが少々複雑で、クリーンコントロールノブは、クリーンチャンネルループ後のコンプレッサー前のレベルをコントロールするもの。
レベルは、ドライブチャンネルループ後のコンプレッサー前のレベルをコントロールするつまみです。

EBS / Billy Sheehan Signature Drive
当然、クリーントーンとドライブトーンとをミックスして使う様なシステムを前提に考えられている訳ですが、本体側面には入出力端子とDrive Loop、Clean Loopと計四つの端子しかありません。
これでどうやって2チャンネル分のエフェクトループを行うのか?と疑問に思うところですが、Drive LoopとClean Loop部分の端子は、TRSフォンジャック(ステレオジャック)になっておりまして、そこからY字分岐ケーブルを利用して信号をループさせる仕組みになっています。

TECH / YPO-03 キクタニ 変換コネクタ
なんとも合理的と言いますか、実によく考えられた設計です。
TRSフォンジャックからY字ケーブルを使い分岐、エフェクトループを挟んでコンプレッション回路へ。
クリーントーンとドライブトーンとをミックスして使うともなれば、大がかりなシステムになりがちですが、このペダルの様な仕組みであれば、かなりセットアップの小型化が図れるというものです。
魅力的なベースサウンドを求めて、数多くのシステムを使いこなしてきたであろうビリー・シーン。彼ならではのアイディアと言えるのかもしれません。
クリーントーンとドライブトーンのミックスと言うだけでなく、それぞれにループを持つ本機は、外部エフェクトの活用が自由自在であるとも考えられます。
本体のコンプレッサーを使わずとも、ループに外部コンプレッサーを挟んで使うという事も出来ますし、イコライザーを挟んでトーンコントロールの幅を広げるなんて言う事も可能です。
見た目以上にプレイヤーの想像力を刺激する、大変優秀なベース用エフェクターであると思います。

ROTOSOUND / MR.BIG Billy Sheehan Signature Swing Bass 66 Stainless BS66 Custom 43-110 Long Scale 【★お取り寄せ】

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