気になるギタリスト8回目は、グラムロックと言えば、デヴィッド・ボウイと並んでこの方の名前が出ない事は無いだろうと思われる、ボーカリストでもありギタリスト。
「T-REX」のリーダー、マーク・ボランです。

1968年、ティラノザウルス・レックスとしてデビュー。
デビュー当時は、意外にもエレキギターは使っておらず、フォークロックグループとしてのデビューでした。
1970年、バンド名をT-REXに改め、エレキギターを導入してヒット曲を連発。
一躍、グラムロックの人気グループの座に登りつめます。
しかし、その後グラムロックのブーム終焉により人気は低迷。栄光と挫折とを味わう事になったマーク・ボラン。それはまるで、盟友デヴィット・ボウイのアルバム「ジギースターダスト」のジギーの姿にも似た人生の悲哀。
1977年、愛人だった黒人女性シンガー運転の車に同乗中、事故に遭い急死。29歳の若さでした。
麻薬に溺れていたマーク・ボランの体は手術に耐えられる状態ではなく、手の施しようが無かった為の死だと言われています。
当時、マーク・ボランと黒人女性シンガーとの間には一人息子が居ました。
マーク・ボランは既に他の女性と結婚していた為、愛人である彼女には遺産相続権がありません。
更に不幸な事に、その事故の後遺症でシンガーとして生きていく道を絶たれてしまったそうです。
そんなマーク・ボランの息子の窮地を救ったのが他ならぬデヴィッド・ボウイ。
生活の面倒から学費一切に至るまで、彼が援助をしてくれた事実を、後にボランの息子が告白しています。
今だCMなどでも耳にするT-REXのヒット曲。
最近では、人気コミックス原作の映画「20世紀少年」主題歌に「20th Century Boy」が使われるなど、若い方でも耳にする機会があると思います。
そんなヒット曲「20th Century Boy」冒頭のベンドを取り入れたリフや六弦と一、二弦を組み合わせたT-REXお得意のリフ。
シンプルなギタープレイで強烈な印象を与えたマーク・ボラン。
時代を超えて人々を魅了し続ける数少ないギタリストの一人だと思います。
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