気になるギタリスト9回目。
ブルースからロックンロールへの移行期、重要な役割を果たしたギタリストと言えば?と言う質問があったとしたら、多くの方がチャック・ベリーと答えるのではないでしょうか?
それもそのはず、ロックンロールの創始者と言ってしまっても問題のない彼の名が挙がるのは、当然と言えば当然でしょう。
しかし、チャックベリーと同時代、幾人ものアーティスト達がロックンロールの誕生と発展に大きく影響を与えていたのもまた事実です。
今回の気になるギタリストは、チャックベリーに並んでロックンロール誕生の歴史を語る上で外せないギタリストの一人、「ボ・ディドリー」です。

1955年、シングル「Bo Diddley」でデビュー。
リズムアンドブルースチャートを上り詰め大ヒットを記録。1960年代後半まで多くのヒットを飛ばします。それ以降はヒット曲には恵まれなかったものの、数多くのライブツアーを行い、2008年に亡くなるまで人気ギタリストの一人として活動し続けました。
長年、彼が愛用した、グレッチ社の製のギターはボディが長方形で、エレキギターのボディシェイプとして他に例を見ないインパクトのあるギターとして有名でした。
オープンEチューニングされた彼のギターから産み出されるサウンドは、テクニックやパフォーマンスを売りにする物ではなく、ドライブ感を全面に打ち出したビート感溢れるスタイル。リズムを楽しむかのような演奏は多くの観客を魅了しました。
1987年。ローリングストーンズのギタリスト、ロン・ウッドと共にツアーに出たボ・ディドリー。
当時のライブの模様は音源化もされ、高評価を得ました。

音源でも、ボ・ディドリー、ロン・ウッド両大御所ギタリストの絡み合いが、強烈なドライブを生み出し、単純なリフの繰り返しでさえも聞く者を虜にします。オーディエンスを巻き込んでの「Hey!Bo Diddley」は、ステージ上の演者、ホールの聴衆、その場に居た全ての人が楽しんでいるかのような雰囲気が伝わってくるようでした。
共演者のロン・ウッドもローリングストーンズのギタリストとしてステージに上がっている時と違い、肩の力が抜けたような、演奏を楽しんでいる雰囲気が印象的です。
長い期間、ステージに上がり観客を楽しませたボ・ディドリー。
彼の映像を見るたびに、彼自身、文字通りの音楽、音を・楽しみ、聴衆を楽しませる事に一生を費やしたギタリストなのかな?なんて感じる私です。

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