ギターを弾く上で知っておくとお得な楽典その34。
さて今回は、
ギタリストのお勉強8で触れました、和音機能のお話。代理コードについてもう少し詳しく見て行きたいと思います。
音階上に構成される
ダイアトニックコードには、トニックやサブドミナント、ドミナントと言ったそれぞれのコードに”機能”があり、和音進行の上で重要な役割を担っています。
Cメジャースケールで考えるならば、Ⅰの和音”C”がトニックコードであり、Ⅳの和音”F”がサブドミナント、Vの和音”G”(7)がドミナントモーションを起こすのに重要なドミナントコードであると言った具合です。(主三和音)
しかし、それ以外のダイアトニックコード、副三和音に分類されるDm、Em、Am、Bm♭5それぞれにも、代理コードとしてトニックやドミナント、サブドミナントとして作用する性質を持っています。
では実際に、それら副三和音が何故代理コードとして機能するのかと言う部分を見て行きましょう。
先ずはトニックコードCメジャー。
副三和音の中でトニックコードの代理として使えるコードは、EマイナーとAマイナー。
この三つを譜面上に並べてみるとこうなります。

Cメジャーコードの構成音はC・E・G。
続いて、Eマイナーコードはと言うとその構成音はE・G・Bです。
EとG、二つの音がそれぞれの和音に共通の音として存在しています。
そして残るAマイナーの構成音はA・C・E。
今度の場合は、オクターブの差こそあれ、CメジャーコードとC音、E音の2音が共通です。
和音の転回という理屈に当てはめて考えれば、このオクターブの違いは問題にならないのはお分かり頂けるでしょう。
つまりは、トニックコードの代理として使える副三和音、EマイナーとAマイナーコードは、トニックコードCメジャーコードと共通音が二つあり、似通った響きを持ったコードと考える事が出来ます。
続いて、サブドミナントと代理コード。

サブドミナントFメジャーの構成音は、F・A・C。
サブドミナントの代理として使えるDマイナーコードを見てみると、D・F・A。
ここでも、二つの共通音が確認出来ます。
そして最後は、ドミナントモーションの要、ドミナントコードと代理コード。

ドミナントコードGメジャーの構成音はG・B・D。
ドミナントの代理として使えるBマイナー♭5の構成音は、B・D・F。
こちらも、二つの共通音が確認出来、似通った響きの和音同士であるのが確認出来ます。
さて、ここまで見てお気づきになった方もいらっしゃると思いますが、これ以外の組み合わせにも”2音の共通音”を持ったコード同士が存在するではないかと言う話になります。
たとえば、サブドミナントコードFメジャーとトニックの代理Aマイナー。

A音、C音の2音が共通です。
つまりこれは、トニックの代理コードAマイナーは、サブドミナントとしての機能も併せ持っているという事を意味します。
しかし多くの場合、トニックの代理コードとして扱われるのが普通です。
そして、もう一つ。ドミナントコードGメジャーとトニックの代理Eマイナー。

G音、B音2つが共通音です。
これもまた、Eマイナーコードがドミナントコードの代理としての機能を持つと言う事を意味しますが、ドミナントモーションの要はトライトーン(三全音)であるのは、
以前の記事で書いた通りです。
従って、ほとんどの場合トニックの代理として扱われます。
こうして見て行くと、何故副三和音達が主三和音の代理として成立するのか、お分かり頂けたかと思います。
次回は、短調の場合を確認してみたいと思います。

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