気になるギタリスト13回目は、ロックシーンに突如現れた革命児「イングヴェイ・マルムスティーン」です。

1984年、自らのバンド「ライジングフォース」としてデビュー。
驚天動地の早弾きと流麗飄々としたフレージングで世界中のギタリストを驚かせました。
かのエドワード・ヴァン・ヘイレンが、革新的なアイディアと創造性で、エレキギターの新しい未来を切り開いたとするならば、イングヴェイはそのテクニックと音楽性でエレキギターの新境地を開拓したギタリストなのではないでしょうか。
へヴィな音像の中に、クラシカルで扇情的な高速フレーズが飛び交うその音楽スタイルは、世界中の多くのギタリストに影響を与えました。
アルバムジャケットに見られる、彼独自の様式美。

どれも一見して常人には受け入れがたい物が多い印象ですが、それを吹き飛ばさんばかりの高度な音楽性と確かな技術に裏付けられて、早弾きギタリスト界の第一人者となりました。
19世紀の超絶技巧バイオリニスト、ニコロ・パガニーニの影響を受けたとされる彼ですが、クラシックに囚われることなく、即興演奏やブルースもこなすと言った意外な一面も持っています。
しかし、私がもっとも気になる点は、恐ろしい程のテクニックよりも、それを弾きこなす余裕っぷりです。
ライブビデオなどで見ると、ステージを縦横無尽に駆け回りながら、彼独自の様式美よろしく派手にポーズを決めてみたり、とにかく好き放題やりながら、脅威の演奏レベルを観客に見せつけます。
人間、どれほどの修練を積めば彼のレベルに達することが出来るのか、全く持って想像も付きません。
才能と言う言葉は便利ですが、もしかして常人では辿りつけない領域なのかと考えてみたりもします。
それ程のテクニックと余裕を感じさせる彼のギタープレイ。

イングヴェイ登場以来、彼の影響を受けた早弾きギタリストが星の数ほど現れ、その早さやテクニックを競いあい、巷では誰が世界一早いとか、誰がテクニックでは世界一だとか論争が起きる事となりました。
しかし、誰が早いとかテクニックがどうの以前に、イングヴェイの表現する様式美と余裕。
これだけで世界一を喧伝しても問題は無いのではないかな?なんて思います。

Fender Japan / Yngwie Malmsteen Signature Stratocaster ST -YJM

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