ギターを弾く上で知っておくとお得な楽典その43。
前回は、単音にもう一つ音を加えて響きを再確認してみるという内容でした。
ギターの5弦A音を基準として、そこにもう一つ音を加え聞いてみる。A音にオクターブ上のA音を加える所まで見て行きました。
しかし、まだ続きがあります。
そう、A音+オクターブ上のもう一音という組み合わせです。
ナインスコードなどの構成音として扱われたり、
テンションノートとして利用される事もあるオクターブ上の音。
今回は、A音にこれらオクターブ上の音を組み合わせて見てみたいと思います。

先ずは、オクターブ上のA音から半音上がった四弦8フレットA#音を加えてみます。
すると、なんとも気持ちの悪い響き。
不協和音程の代名詞、A音に
短9度音程を加えた形です。
これが気持ちよく聞こえる方はまずいないであろうと思われる、不安になってしまう様な響きです。
しかしこれも、短調ドミナントセブンス等の場面ではコード構成音になったりするのですから不思議なものです。
コードとしては成立する場合があっても、伴奏とメロディーとの関係でこの音程差が発生するのは×。
まず、ぶち壊しになってしまうので避けるべき音程差です。
つまりは、これから挙げるオクターブ上の音程をテンションノートとして活用する場合にも、和音構成音とテンションノートがこの短9度関係になってしまう様な場合には基本的に使用出来ません。
それだけこの短9度は音楽に於いて重要視される音程差です。

つづいて、もう一つフレットをずらしB音を加えてみると、テンションノートとして良く使われる9thを加えた形。
短9度音程から半音変わっただけで随分と響きが変わります。
次のC音そしてC♯音は、Aメジャー/マイナーコードの構成音ですので割愛。(オクターブ上であっても
転回すれば同じ事)

更に半音上がって四弦12フレットD音を加えてみましょう。
前回、始めに開放弦同士の組み合わせとして一オクターブ下のD音を加えましたが、オクターブが上がるとまた違った雰囲気になると思います。
このオクターブ上のD音は11thのテンションノートとして扱われる事もある音程です。
更に隣のD♯音も♯11thとして利用される音程なので続けて確認してみて頂きたいです。
その次、E音はA音から見て五度音程のオクターブ上なのでこれも割愛。

続いて、A音から見たオクターブ上のF音は♭13thとして利用される事もあるテンションノートです。
従って、その隣のF♯音は、13thとなります。(シックスコードに付与される長6度音程のオクターブ上)
残るG音・G♯音は、A音ルートのセブンスコードの構成音です。
こうして最小限の音の重なりをみてみると、複数の音を同時に出せるギターという楽器の面白さがより広がるのではないかと思います。
初めに言い忘れましたが、くれぐれも正しくチューニングをした状態で各音の重なりを確かめてみて下さい。

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